研究課題/領域番号 |
19K13427
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03070:博物館学関連
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研究機関 | 北海道博物館 |
研究代表者 |
圓谷 昂史 北海道博物館, 研究部, 学芸員 (70708940)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 博物館教育 / 環境教育 / 貝類 / 化石 / 漂着物 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,北海道を含む北方地域で発見される貝類をモデルとして,海洋環境教育で活用できる教材を作製し,博物館や地域の学校における教育活動で活用・実践することで,海に対する興味・関心を促進し,自ら体験活動をする際に必要な知識・技能を習得できる教育プログラムの開発を目的とする. 具体的には,現生貝類の野外調査を実施し,現在の海洋環境に関する基礎データを収集する.また博物館が収蔵・保管する化石貝類の調査を実施し,過去の海洋環境に関する基礎データを収集する.これらのデータを用いて教材を作製し,博物館の普及事業や地域の学校などで活用・実践・評価をくり返し,海洋環境教育に資するプログラムを目指す.
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研究実績の概要 |
海洋環境は,地球環境の変動と密接に関連しており,そこに棲む海洋生物は環境変化にあわせて,繁栄や衰退をくり返してきた.また現在の海洋環境では,人為的な影響による生態系の変化や破壊が生じており,海洋環境の保全や継続的な活用を意識することは重要な課題である.一方,一般市民がこれらの海洋環境について,自ら知る機会は十分に創造できているとは言い難い.海洋生物のうち,貝類はどの海でも観察できる最も身近な生物であり,多くの生態学的なデータが蓄積されている.また,化石としても比較的多産するため,地質時代や当時の古環境を示す指標であり,現在の海に生息する種類(現生種)も産出することから,現生と化石の群集構成を比較することにより,短期的・長期的な海洋環境の変動を学ぶことができ,過去・現在・未来をつないだ,具体的な海洋環境への意識づけができると考えた.そこで本研究では,貝類をモデルとして,海洋環境教育で活用できる教材を作製し,博物館や地域の学校における教育活動で活用・実践を行うことで,私たちを取り巻く海に対する興味・関心を促進し,自ら体験活動をする際に必要な知識・技能を習得できる教育プログラムの開発を目的とする. 令和4年度は,上記に基づき,以下の研究を行なった.ただし,新型コロナウイルス感染症等の影響により,計画には大幅な変更・遅れが生じた. 1.現生貝類を対象とした野外調査を北海道積丹半島(10~11月)で実施した. 2.これまで採集・作製した化石・現生貝類の教材を用いた教育プログラム(仮)を実践した.具体的には,①当館主催のワークショップ(1件),②外部主催のワークショップ(5件),③札幌市立A中学校の宿泊学習を活用した授業実践である(1件). 3.これらの研究成果を関連学会等(2件),外部主催の講演会等(3件)で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症拡大に伴う各種制限,及び研究代表者が勤務する博物館における業務が予想以上に膨大し,当初の計画を十分実施することはできていない.そのような中でも,令和4年度には,現生貝類を対象とした野外調査(10~11月)を実施した.また,これまで採集・作製した化石・現生貝類の教材を用いた教育プログラム(仮)を7件実践し,その成果を関連学会・外部講演会等(5件)で発表した. 以上の理由により,現在までの進捗状況は遅れているため,本研究の期間を1年間延長することとした。令和5年度5月以降は,感染症対策が緩和されることから,これまでの進捗状況や博物館業務を考慮して研究を進めていきたい.
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今後の研究の推進方策 |
本研究は,貝類をモデルに,海洋環境教育で活用できる教材を作製し,教育プログラムを開発することを目的とする.しかし,上述の理由により,これらの素材や基礎データを得るための調査が十分に実施できていない.令和5年度5月以降は、感染症対策が緩和されることから,これまでの進捗状況や博物館業務を考慮して研究を進めていきたい。 具体的には,特に秋季以降に,道内外(道内:積丹半島,道外:青森県・岩手県 等)で野外調査を実施する。あわせて,現生・化石貝類を保管する博物館施設等(道内:北広島市、道外:青森県・岩手県 等)で資料調査を行う。また,昨年度までに得られた成果を活用し,さらなる教材作製にも取り掛かる.加えて,これらの教材を活用した教育プログラムを申請者が所属する博物館の普及事業,外部機関のイベント等で実践・検証する.なお、本教育プログラムは,学校教育での活用も想定していたものの,多数の学校現場で実践・検証する機会を得ることは困難な状況になった。令和5年度は,1件の学校で実践を計画しており,この他に機会を得られた場合にも実施することとする。
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