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明治期から戦後期にかけての哺乳類標本の製法と保存環境への影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K13429
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分03070:博物館学関連
研究機関千葉県立中央博物館

研究代表者

下稲葉 さやか  千葉県立中央博物館, その他部局等, 研究員(移行) (00761545)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2021年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
キーワード自然史標本 / 保存科学 / 哺乳類 / 哺乳類学 / 博物館学
研究開始時の研究の概要

自然史標本は、自然史研究だけでなく、教育、展示などに不可欠の基礎的資料であり、学術的な財産である。このような標本を未来へ残すには、適切な標本化の処置と保存環境が必須である。しかし、これまで日本では、自然史標本の適切な保存方法をまとめた研究は少ない。なかでも、古い哺乳類標本には、毛皮等に防腐処置を施すための薬品が使用されてきたが、その化学的成分や、保存環境に与える影響は未調査である。本研究は、哺乳類標本の過去の製法、現在の保存状態を明らかにして適切な保存方法を検討し、古く貴重な哺乳類標本を安全に後世に残すことを目的とする。

研究実績の概要

本研究では,明治期から戦後にかけて作成された哺乳類標本の製法を文献等から明らかにし,使用された薬剤や化学物質を化学的手法で特定し,その結果から,健康被害を引き起こす有害物質の有無,保存・展示環境への影響を検討し,標本を安全に収蔵・管理・展示・研究できるようにすることを目的としている.
1年目は,哺乳類標本の作成方法の文献から,各時代の製法や使用されている化学物質を調査した.1889年~1953年にかけての15本の論文等を参照し,哺乳類等の標本作成や毛皮等の材料の保存,輸送に亜砒酸,ミョウバン,樟脳,ナフタレン,食塩等,少なくとも21種類が使用され,特に亜砒酸が多用されていたことが判明した.蛍光X線分析に先立ち,調査対象とする標本として,標本の製作者,収蔵の経緯が明らかな国立科学博物館,千葉県立中央博物館に収蔵されている明治期から戦後に作成された標本群を選定した.2年目は,新型コロナウイルス感染拡大への対応や,研究実施者の怪我により,収蔵庫での作業が困難かつ研究時間が不足し,これらの調査はほとんど実施できなかった.そのため,今後の調査対象として予定している,戦前に収集された欧米製の剥製の製造方法に関する文献を調査し,製法を確認した.
3年目は,蛍光X線分析とガスクロマトグラフィーの手法により,これまでに選定した標本に使用されている化学物質を特定する予定であった.しかし,指定研究機関からの異動により,科研の申請資格を失い,事業を廃止することとなった.
今後,すでに標本に付属するラベルの紙・糸等が変色し,劣化している事例が見られるため,今後,化学物質を含めた標本の製法と標本ラベル等の劣化との関連を検討して早急に対策をする必要がある.

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2022-12-28  

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