研究課題/領域番号 |
19K13430
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03070:博物館学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館 |
研究代表者 |
中村 麻友美 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部, 研究員 (60811289)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 展示解説 / データベース / 音声ガイド / 作品解説 / ICT / 来館者調査 / 外国人来館者 / 鑑賞補助ツール / 展示解説手法 / 博物館体験 |
研究開始時の研究の概要 |
2015年のユネスコ勧告により、教育はミュージアムの主要機能の一つであると明言された。 中でも展示解説は、ミュージアムでの教育の根幹を成すものである。しかし現在の展示解説は、個人の前知識や文化背景といったコンテキストに関わらず一様であったり、展示室だけの一過性の体験に留まったりするものも多い。しかしながら、ミュージアムでの体験は、個人の興味に応じ、事前に準備をしたり、現場で能動的に知識を深めたり、事後に蓄積したものを呼び出したりつなげたりすることでより豊かになり得る。本研究は、上記の視座にたちミュージアム体験をより豊かにする展示解説の在り方を調査、分析し、開発するための基礎研究である。
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研究成果の概要 |
本研究は、ミュージアムでの体験をより豊かにする展示解説の在り方を考察するための基礎研究であり、以下の3つから成る。(1)他館の調査では、最新技術を活用している韓国のミュージアムを調査し、来館者のニーズにあわせて体験の形式を選択できるようにしていることがわかった。(2)東京国立博物館での来館者調査は、これまで客観的に知ることができなかった来館者の館内での動きの傾向をつかむ手掛かりとなった。(3)時代・作者・ジャンル・影響関係・画題などから、作品同士の関連性の高さを割り出すデータベースのプロトタイプを作成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ミュージアムへの来館者が増加、多様化する中で、個人ごとに異なるニーズや知識にあわせた作品解説や、来館の前後に来館中の体験を補完できるしくみは重要であり、今回作成したデータベースは、ひとつの可能性を示すことができた。本データベースの特徴は、ユーザーのもつ背景知識に左右されず直感的に気になる作品を選び、そこを皮切りに関連する作品を見つけたり、自分の関心にあわせて深堀りができることである。今回はプロトタイプの作成に留まったが、今後どのようにすればより精度の高いデータベースになるか、見通しを立てることができた。
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