研究課題/領域番号 |
19K13469
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 亜細亜大学 (2022-2023) 金沢星稜大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
小河 久志 亜細亜大学, 国際関係学部, 准教授 (50584067)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | イスラーム / 聖者信仰 / タイ / イスラーム復興運動 / 宗教実践 / 多文化共生 / 観光 / 地域文化 / 文化人類学 / 儀礼 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、近年タイにおいて活動を活発化させているイスラーム聖者信仰(以下、聖者信仰)を取り上げ、聖者信仰とイスラーム復興運動が並存する村落と聖者廟で関係者への聞き取りや活動の参与観察等を行う。また、新聞や雑誌といった印刷メディアやウェブサイト上の聖者信仰に関する情報を収集、分析する。これらの調査をもとに本研究は、聖者信仰の活動の実態とイスラーム復興運動との関係性、聖者信仰興隆の社会文化的影響、ならびにタイにおける聖者信仰の特徴を明らかにすることを試みる。
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研究実績の概要 |
本研究は、タイで生起するイスラーム聖者信仰の興隆という現象を、イスラーム復興運動との関係からとらえるとともに、それがムスリムの私的、公的領域に及ぼす影響についてミクロな次元から解明することを目的としている。この作業を通して、イスラーム復興運動と聖者信仰を二項対立的にとらえてきた既存の研究が持つ暗黙裡の前提を相対化し、人類学における聖者信仰研究に新たな分析枠組みを提示することを目指している。 2023年度は2度(8-9月と10-11月)、タイで現地調査を行った。具体的には、トラート県にあるト・ワーリー廟とラヨーン県にあるト・ワーリー・ラヨーン廟での聞き取り調査と参与観察、ならびにチュラロンコーン大学をはじめとするタイ国内の研究機関でのタイ語文献資料の収集を行った。 また昨年度同様、日本国内で以下の活動を行った。具体的には、国立民族学博物館をはじめとする国内の研究機関で、イスラーム聖者信仰やイスラーム復興運動に関する文化人類学、宗教学、地域研究の文献資料を収集し、それらを読解した。また、ウェブサイト上にあるタイのイスラーム聖者信仰やイスラーム復興運動に関するタイ語や英語の情報を収集し分析した。この作業を通して、本研究に関わる多くの知見を集めることができた。また、タイのムスリム少数派の特徴を把握するため、日本のムスリム社会を調査して両者の比較を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、当初の計画通りに現地調査を行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、補足調査としてタイと日本でフィールドワークを実施する。また、これまでの調査研究の成果の取りまとめを行う。
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