研究課題/領域番号 |
19K13474
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
|
研究機関 | 東北学院大学 (2020-2021) 立命館大学 (2019) |
研究代表者 |
佐久間 香子 東北学院大学, 経済学部, 講師 (50759321)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 資源 / 交易 / 嗜好品 / ボルネオ / 華人 / サプライチェーン / ツバメの巣 / 食文化 / 家族 / 食 / 贈与 / 共在 / 女性 / 食材 / 香港 / 東南アジア / 中華食材 / 家族・親族 / 贈与交換 |
研究開始時の研究の概要 |
18世紀後半以降、ボルネオ内陸部から産出されるツバメの巣は、中国および世界中に拡散する中華文化圏の人々にとって、健康、長寿、美容など生命力の活性化を担うモノとして広く重用されてきた。 本研究では、ツバメの巣の生産/産出から消費までの過程を考察の対象として、モノの贈与交換関係の具体的な調査から分析をする。具体的には、(1)ツバメの巣の薬効、味、匂いが人間の身体にいかに知覚されてきたのか、(2)ツバメの巣の採集、交易、贈与交換や共食がどのような人間関係を生成・更新してきたのかを明らかにする。そこから、匂いや知覚(情動)を含む様々なオラリティを核とした共在の様式を論じる方法論的枠組みの構築を目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究課題では、ボルネオ島マレーシア領サラワク州と香港の2つの調査地を設定した。それは、サラワク州で生産されるツバメの巣などの食材が、香港における東南アジア華人女性たちによって子孫繁栄と美を担保する財として、いかに贈られるのか、その文化的文脈を明らかにするためである。 香港での政治情勢不安定化と治安の悪化、および新型コロナウィルス感染症が地球大に感染拡大により本研究課題の期間中のほとんどの海外調査計画は断念した。だが、香港の情勢悪化前に実施した香港での調査、学生の頃から調査してきたサラワク州は知人とオンラインによるインタビューを重ね、ツバメの巣の流通や贈る理由に関するデータを収集できた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国外における研究調査活動ができなくなったため、単著の刊行や、研究者コミュニティでの報交換と文献の渉猟と分析に切り替えた。その間にオンラインでの研究会や学会を最大限活用して交流の輪を広げたことで、これまで発表したことのない学会(日本華僑華人学会)でパネル発表する機会や、コラムなどの研究者コミュニティ以外に研究成果を発信する機会を得ることができた。
|