研究課題/領域番号 |
19K13542
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分05050:刑事法学関連
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
佐藤 輝幸 法政大学, 法学部, 准教授 (50733185)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 危険犯 / 未遂犯 / 放火罪 / 遺棄罪 / 不能犯 / 実行の着手 / 文書偽造罪 / インサイダー取引 / 祖父母父母不奉養罪 / 具体的危険 / 公共危険犯 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,実害発生以前の段階である「危険」が問題とされている犯罪現象において,それぞれどのような理由で,どのような意味での「危険」を防止することが目的とされているのかについて,その「危険」発生・発展のメカニズムを明らかにすることによって,実際の裁判において,その事件で「危険」があったといえるのか否かを判断できるような基準を提示することを目的とする。本研究で取り上げる犯罪現象は,結果(実害)発生前に処罰する未遂犯や,多数の人の死亡等の「危険」が問題となる放火罪や危険運転および人の生命を危険にさらす遺棄罪などを予定している。
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研究成果の概要 |
「危険」という概念は、刑法総論および各論におけるさまざまな問題で用いられているが、従来は、それらを共通のものと捉える傾向があった。本研究では、同じく「危険」とされているものであっても、問題ごとにその内容や判断基準は異なるのではないかと考え、個別的なアプローチから、それぞれの危険性を実体に即して明らかにすることを目標とし、不能犯、実行の着手、遺棄罪、放火罪、文書偽造罪、インサイダー取引について、それぞれの危険の構造や内容の分析を中心に研究し、そこから各犯罪の特徴や解釈を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
刑法において用いられる「危険」の概念は、不明瞭な部分のある難解な概念であるが、未遂犯や個別の犯罪ごとに、それぞれの問題や犯罪の特徴を分析することによって、それに応じた内実を示すことが可能となる。本研究では、危険が問題となるテーマとして、未遂犯や遺棄罪、放火罪に加え、システムに対する信用が問題となっている文書偽造罪やインサイダー取引を取り上げて、それぞれの危険を研究した。それによって、各犯罪の解釈論を展開し、処罰領域を明らかにした。
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