研究課題/領域番号 |
19K13556
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分05060:民事法学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
池田 悠太 東北大学, 法学研究科, 准教授 (10779458)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 民法学 / 法人論 / 法律行為論 / 法学方法論 / サレイユ / 意思 / 法的構成 / 事実 |
研究開始時の研究の概要 |
民法学は、人と人との関係を「権利義務関係」として把握し、その主体たる「人」、客体たる「物」、発生原因たる「行為」、といった基本概念を用いてそれに考察を加えてきた。本研究は、このうち特に「人」及び「行為」という概念を取り上げ、レイモン・サレイユ(Raymond Saleilles, 1855-1912)の民法学がそれらの概念をどのような方法によって構成しているかということを、サレイユの法学方法論と関連付けて、検討するものである。
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研究成果の概要 |
サレイユ民法学において、「人」「行為」の概念の構成にあたって、事実的基礎としての意思を踏まえつつ法的に意思概念を構成するという第一の法学的な方法が採られていること、それは、事実的観察に基づいて前法的規範を定立したうえで法的構成によって法的規範を定立するという第二の法学的な方法における一形態として位置付けられること、そこにおいて、法的構成は技術的意義のみならず価値的意義を有するということ、などを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
意思の概念について、法を事実に密接させる方向性と法を事実から乖離させる方向性とが見られるが、本研究は、そのいずれとも異なる考え方の可能性を示唆している。また、およそ概念の構成という作用についても、法学の自律性が問われるなかで、法学固有の作用として、また、社会問題を離れた技術的な概念構成への偏重が指摘されるなかで、法的世界観の提示という価値的な意義をも有するものとして、概念構成を捉える可能性を本研究は示唆している。
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