研究課題/領域番号 |
19K13598
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分06010:政治学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
新川 匠郎 神戸大学, 国際文化学研究科, 講師 (60802486)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 連立研究 / 質的比較分析(QCA) / 比較政治学 / 欧州研究 / 連立交渉 / 連立政権成立の交渉過程 / ヨーロッパ研究 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は西欧と中東欧諸国の比較を通じて大連立政権の成立について問う。大連立は主要政党の野合として問題視されてきた一方、政府の直面する問題に一致して乗り越えるための手段ともみなされてきた。昨今の欧州に目を向けると、ポピュリスト政党が躍進してきたことで、既成政党の大連立とはエリート間のカルテルとして批判の対象となってきている。他方、既成政党との協力を拒む政党の台頭は、欧州各国における統治の限界の問題を深刻化させている。いつ、どのように大連立政権は欧州で成立してきたのか。本研究では西欧と中東欧における大連立のパターンを比較、ポピュリズムに揺れる欧州諸国が抱える議会制民主主義の問題を浮き彫りにする。
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研究成果の概要 |
昨今の欧州ではポピュリスト政党が躍進したことで既成政党の大連立とはエリート間のカルテルとして批判の対象となってきている。他方、既成政党との協力を拒む政党の台頭は欧州各国における統治の限界の問題を深刻化させている。いつ、どのように大連立は欧州で成立してきたか。本研究では質的比較分析(QCA)と呼ばれる手法を軸に、西欧と中東欧での大連立について考察を加えている。そこでは、政権の成立過程において大連立が選択肢になることの以前に、連立交渉の過程にて複数パターンが存在することを浮き彫りにした。この結果は、大連立に至る政権の成立過程とその交渉過程という複数段階に基づくパターンの理論化の可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は西欧と中東欧諸国の比較を通じて大連立政権の成立について問うたものである。大連立は主要政党の野合として問題視されてきた一方、政府の直面する問題に一致して乗り越えるための手段ともみなされてきた。いつ、どのように大連立政権は欧州で成立してきたのか。この研究での実証分析で得られた知見である、連立交渉と政権成立のプロセスという複数段階でのモデル化の可能性は一つの学術的意義と考える。このモデルの更なる実証的な検討は、ポピュリズムに揺れる欧州諸国が抱える議会制民主主義の問題理解に貢献するという社会的意義を有するものと考えている。
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