研究課題/領域番号 |
19K13609
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分06010:政治学関連
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研究機関 | 神戸学院大学 (2020) 早稲田大学 (2019) |
研究代表者 |
森 達也 神戸学院大学, 法学部, 准教授 (40588513)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 価値多元論 / リベラリズム / 政治的リアリズム / プラグマティズム / 新カント派 / 政治理論 / アイザィア・バーリン / アイザイア・バーリン / 多元主義 |
研究開始時の研究の概要 |
価値多元論は現代政治理論における基本的前提の一つであるが,この価値の多元性とは何であり,どのように概念化されうるのか.それは自由民主主義の現状に対していかなる示唆をなしうるのか.これらの問いに対する答えはいまだ十分に与えられていない.2000年代以降,主に英米の政治理論分野においては価値多元論の理論構築に関する研究,および価値多元論と自由民主主義理論との関係に関する研究が進展しつつあるが,日本において価値多元論それ自体を主題とした研究はきわめて少ない.申請者は国内外における価値多元論に関する研究蓄積を整理した上でこれを厳密に定式化し,現代自由民主主義理論におけるその意義を確認する.
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研究成果の概要 |
第一に、価値多元論の理論的特徴および現代政治理論における意義に関する研究を遂行し、その成果を国内学会における研究報告のかたちで公表した。同報告に基づく論文を作成し、国内学会誌に投稿した。第二に、価値多元論の歴史的起源を特定する研究を遂行した。まずオックスフォード大学ボドリアン図書館所蔵の関連する未公刊資料の調査をおこなった。同じ機会にバーリン著作集の編集者H・ハーディ博士にインタビューを行うと共に、アイザイア・バーリン・リテラリー・トラスト(オックスフォード大学内)との研究協力体制を協議した。渡航調査の成果に基づき、価値多元論の歴史的起源に関する研究報告と論文一篇を国内学術誌に投稿した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多様な生活様式を肯定し、相互に対立する主張や要求の和解を可能ならしめる政治原理を特定するという課題は、近年ますます優先度の高いものとなっている。というのも、社会における多様性や差異に対する感度は過去一世紀にわたり一貫して上昇している一方で、それらを理にかなう仕方で統合する原理のほうは依然として不十分な状態にあるためである。 本研究は、近年の政治理論分野で注目される「価値多元論」を理論的に分析することで、現実の政治現象における多元性をより適切に捉える政治理論の構築を目指すものである。これと同時に、価値多元論という考えの歴史的起源を特定することで、その理論構築を補助することを目論んでいる。
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