研究課題/領域番号 |
19K13613
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分06010:政治学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
吉田 武弘 立命館大学, 文学部, 授業担当講師 (30772149)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 衆議院 / 貴族院 / 政党 / 政党政治 / 両院縦断 / 憲政常道 / 議会政治 / 二院制 / 政党内閣期 / 貴衆両院関係 / 国策 / 第二次護憲運動 / 国策固定 / 政党化 / 大連立(挙国一致) / 情意投合(桂園体制) / 政党内閣 / 憲政の常道 / 挙国一致 / 貴衆両院 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、大正期を中心に近代日本における多様な政党政治構想のあり方と、それが実際の政治展開に与えた影響を検討することで、政党政治史像の再構築を図るものである。 当該期の政党(政治)に関する研究(とくに中央政治をあつかうもの)は、「政党=衆議院」とみる構図を共有してきた。しかし、見逃すべきでないのは、政党政治が現実化した大正期においては、非選出勢力側にも、多様な政党政治構想を見出すことができるという事実である。そこで本研究では、こうした視点に立ち、多様な政党政治構想とそれらの連関性、その影響などを検証することで、大正期における政党政治、ひいては、日本における政党政治がもちえた意味を再考したい。
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研究成果の概要 |
本研究では、①大正期における政党政治構想の多様性と構想間の対抗関係②これら諸構想や対抗関係のなかから、政党内閣期がどのように、いかなる影響を受けて成立したのかを検討した。その成果は以下のようにまとめられる。 ①政党政治構想とは区分されてきた両院縦断構想を衆議院・貴族院の共通政党を目指した政党政治構想として位置づけ、また多様な勢力の連立を策した挙国一致構想を「国策」という視点から政党政治構想との関係性のなかで再定位した。②衆議院優位に基づく政党内閣期が両院縦断構想との対抗関係から成立したこと、そのことが両院関係のあり方、また政党の勢力拡大のあり方をめぐる規範性に影響を与えたことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、第1に明治憲法下の政党(政治)を検討するうえで大前提となってきた「政党(政治)=衆議院」という常識的構図を再考し、非選出勢力を含む視点から政党政治構想の多様性を明らかにした点である。第2にこうした多様な政党政治構想間の競合を超えて成立したという出自が、実際の政党内閣期に与えた影響という視点から、戦前日本における政党(政治)の特徴を再検討したことである。 こうした研究は、単に政治史的意義をもつのみならず、戦前以来の履歴を踏まえて、今日に至る政党政治の特徴や課題を考えるうえでも重要な視点であり、その意味において広く社会的意義を有している。
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