研究課題/領域番号 |
19K13627
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分06020:国際関係論関連
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研究機関 | 東北大学 (2021) 大阪大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
日高 薫 東北大学, 法学研究科, 助教 (70806124)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 安全保障 / 軍縮不拡散 / 国際関係論 / 大量破壊兵器 / 軍備管理 / 国際関係理論 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「生物化学兵器(CBW)の拡散」と「核兵器の拡散(核拡散)」が互いにどのような因果関係にあるのか、という問いを理論的・実証的に解明することを目的とする。先行研究では両兵器の拡散要因を別個に捉えてきたため、拡散どうしの直接的な因果関係は考察されてこなかった。そこで本研究では、「国際社会による不拡散のための監視圧力」が相互作用に及ぼす影響に着目して、CBW拡散と核拡散の関係性についての仮説を理論的に導出し、記述統計と事例分析でその実証を試みる。
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研究成果の概要 |
本研究は、従来別個に分析されてきた大量破壊兵器(核兵器・生物兵器・化学兵器)の拡散どうしの関係性を理論的・実証的に検討するものである。本プロジェクトでは特に、核兵器という要素が生物・化学兵器の拡散にもたらす影響に焦点を当て検討した。研究の結果、核保有国にとって、生物兵器は核兵器と類似の戦略レベルの兵器であるが軍事的有用性の面でより劣った「余剰」な兵器として見なされる反面、化学兵器は核兵器と異なる柔軟な有用性が認められるのだ、という知見が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
上記知見のポイントは、これまで切り離されて議論される傾向にあった核兵器・生物兵器・化学兵器を結びつける視点を提示したことである。たとえば、生物兵器と化学兵器の政治的な意味合いの違いが、上記のように「核兵器との関係性」いう補助線を引くことで明確化される。このような学術的意義に加えて、大量破壊兵器の軍縮不拡散措置について解釈する際に、それが他の大量破壊兵器にどのような影響をもたらすかという点も加味した兵器横断的な視点を持つ重要性を提示したという点で社会的・政策的意義も大きい。
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