研究課題/領域番号 |
19K13643
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07010:理論経済学関連
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研究機関 | 京都大学 (2021-2023) 東京工業大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
數村 友也 京都大学, 経済学研究科, 講師 (50804960)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | マッチング / メカニズムデザイン / 安定性 / 耐戦略性 / マッチング理論 / 制約付きマッチング |
研究開始時の研究の概要 |
日本の医師臨床研修マッチングにおいて,研修医の好みを尊重した結果,研修医が都市部に集中した.それにより,地方での研修医不足が深刻な社会問題となっている.地方の研修医不足を解消しつつ,研修医・病院の好みを可能な限り尊重するマッチング制度はどのようなものだろうか.本研究はこの問題に対しメカニズムデザインの観点から分析を行い,最善のマッチング制度の解明を試みる.
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研究成果の概要 |
本研究では医師臨床研修マッチングを含むマッチング問題において,金銭移転をモデルに含むことで,現実の諸問題,特に医師の偏在の問題の解消を試みた.まず第1に,金銭移転を伴う一対一マッチングモデルにおいて,安定性と耐戦略性を満たすメカニズムを考察した.金銭移転の方法を適切にデザインすることで,マッチする研修医の数の観点から,受入保留メカニズムよりも望ましい安定かつ耐戦略的なメカニズムを考察した. また通常の金銭移転を伴うマッチングモデルにおいて,研修医側の耐戦略性を満たす競争均衡メカニズムが存在するのは病院側の選好が代替性を満たす時にもであることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現実のマッチング問題では,何かしらの制約を伴うことが多い.例えば研修医マッチングでは,地方や僻地などの病院に研修医が集まらないという問題が起きている.実際,日本の研修医マッチングにおいてはこのことが問題視されており,各地域に配属できる研修者数にキャップを設けるなどしている.しかしこの対策により厚生の低下など負の側面も懸念される.そのためこのような制約のもとで最も望ましいマッチングメカニズムの解明は社会的に重要な課題である.本研究はこのような社会問題の解決を目指したものであり,社会的な意義は大きいと考えられる.
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