研究課題/領域番号 |
19K13647
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07010:理論経済学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 (2022-2023) 信州大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
坂東 桂介 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (50735412)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | マッチング理論 / ゲーム理論 / 安定性 / ネットワーク / マッチング / 安定マッチング / 比較静学 / マーケットデザイン |
研究開始時の研究の概要 |
市場では様々な主体(企業, 消費者など)が取引を行なっている. 市場に関与する主体間の可能な取引関係はネットワークによって表すことができ, 本研究ではこれを取引ネットワークと呼ぶ. 現実には, 取引ネットワークは市場への新規参入(撤退) や法的規制などで変化することが多い. 本研究では取引ネットワークの変化に伴う均衡の変化が, 各主体の効用に与える影響を理論的に明らかにする. また, ネットワークマッチング理論を用いて, 現実の問題に実用的な制度を提案する.
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研究実績の概要 |
本研究はネットワークマッチング問題における比較静学の理論を構築し、現実の制度設計に応用することである。 ネットワークマッチング問題とは複数の主体の間の取引を記述するモデルであり、比較静学とは買い手と売り手の取引構造の変化が均衡取引に与える影響を予測するための理論である。 本年度はネットワークマッチング問題の応用例としてマッチングを繰り返し決める問題(繰り返しマッチング問題)を考察した。本研究では、繰り返しマッチング問題において安定性の概念およびその存在条件を新たに導出した。また、この結果は、単年契約及び複数年契約といった多様な取引構造を含めた状況にも適用できる。これらの結果は``Stability and substitutability in multi-period matching markets''と題された論文にまとめられている。この成果は、国際学会18th European Meeting on Game Theoryで報告を行った。また、査読付き学術論文に投稿を行った。 繰り返しマッチング問題において契約形態が最終的な帰結にどのような影響を与えるのかについての分析も行った。具体的には、複数年契約を途中で破棄できること(オプトアウト契約)が、マッチング市場全体の厚生に与える影響についての分析を行った。いくつかの例で分析を行っている段階で、オプトアウト契約の厚生に与える影響を一概に結論できることはまだできていない。
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