研究課題/領域番号 |
19K13650
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07010:理論経済学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪府立大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
佐藤 健治 大阪公立大学, 大学院経済学研究科, 准教授 (60634227)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 安定性 / 金融政策 / スパースモデリング / 経済成長 / 非線形性 / 均衡動学 / マクロ経済理論 / 経済動学 |
研究開始時の研究の概要 |
マクロ経済の安定化のためにはどのような経済政策を採用するべきだろうか。望ましさの評価基準の設定次第で異なる結論が得られるが,本研究では「頻繁な変更を行わない政策ルールが望ましい」という立場に立って,最適な経済政策について議論を展開する。民間経済主体にとっては,景気安定化のための政策自体が外部要因であるため,頻繁な政策変更はマクロ経済に対する見通しの不確実性を高め,結果としてマクロ経済全体の不安定性を高める可能性がある。頻繁な変更を行わない政策ルールに関する研究を通して,安定化政策のあるべき姿を探求する。
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研究実績の概要 |
今年度は、安定性に関する基礎研究に注力することになった。「On business cycles caused by regulation: a theoretical investigation」というタイトルで報告した共著論文は、政府の介入によって、マクロ経済ダイナミクスの安定性に対する大きな変化が起こる場合と、そうでない場合を切り分ける条件を提示した。安定なダイナミクスから不安定なダイナミクスへの変更が起こる場合には、政府介入に対してはより慎重になる必要がある。逆に、政府介入を停止する場合にも同様の不安定化が起こりうるため、条件の見極めが重要になる。本研究による分類条件は各部門の投入係数に基づくものであり、実証的に推計が可能となっている。 共著論文「Love of Novelty: A Source of Innovation-Based Growth... or Underdevelopment Traps?」では、消費者の新規性に対する選好パラメータや市場の独占度の関係等から、ダイナミクスの長期の安定的な成長経路の様相が変わることを示している。今年度は、カリブレーション分析を行い、興味のある成長経路が発生するパラメータの範囲の特定、振動的な成長経路の分散等の数量的な分析を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
安定性に関する基礎的な研究の方で進展があった一方、主題となっている金融政策への応用について進捗が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画に従って粛々と進めるが、Inaction との関連性については、規模を縮小する。一方、実データを用いた分析を行い、スパース性を導入することの帰結を調査する。
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