研究課題/領域番号 |
19K13655
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07010:理論経済学関連
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
三浦 慎太郎 神奈川大学, 経済学部, 准教授 (80632794)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 経済理論 / ゲーム理論 / 戦略的コミュニケーション / 均衡選択 / 組織の経済学 / 頑健性 / マスメディアの経済学 / シグナリング / チープトーク / 説得ゲーム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究計画は戦略的コミュニケーションゲームの均衡選択理論を多角的に検討・開発するとともに、組織やマスメディアの文脈に応用することを目的としている。戦略的コミュニケーションゲームとは情報の非対称性下での人々のコミュニケーションを分析するための数理モデルである。当該理論の予測精度を向上させる上で均衡選択の理論は必要不可欠であり、本計画はその目的遂行のために実施する。
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研究実績の概要 |
本年度は研究計画で掲げた、(1)説得ゲームの均衡選択理論の構築、(2)階層構造を持つこミュニケーションゲームにおける均衡選択基準の提案と特徴づけ、(3)均衡選択基準の認識論的基礎付け、の課題(2)と(3)で一定の研究成果を上げることができた。 課題(2)の進捗状況は以下のとおりである。まず「組織内の非公式な権限移譲の成否」を論じた"Delegation and Strategic Silence"は、主要結果がより一般的な環境でも成立しうることを示したうえで専門誌に再投稿した。次に「階層的組織における中間管理職の役割」を論じた"Value of Middle Managers"は、草稿が完成した。当該内容は国際学会「The 21st Annual SAET Conference」で口頭報告を行った。 課題(3)の進捗状況は以下のとおりである。本課題ではゲームのルールに関する共有知識が不完備な環境において頑健な予測を導くための方法を開発し、企業間競争、サーチ、オークション等の文脈に応用して新たな含意を得ることに成功した。当該内容は"Robust Prediction in Games with Uncertain Parameters"とのタイトルで草稿にまとめ、「2022 AMES in East and South-East Asia」を初めとする国内外の学会・研究会で報告した。 課題(2)と(3)の遂行に注力したため、課題(1)については昨年度からの大きな進展はない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
生活環境・ライフスタイルの変化したため。その変化に適応するまでの間、研究活動に割り当てる時間が減少してしまったことが挙げられる。
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今後の研究の推進方策 |
課題(1)では草稿の専門誌への投稿を具体的な目標として掲げる。 課題(2)についても各草稿の専門誌への投稿を目標とする。"Delegation and Strategic Silence"は専門誌からの返事を受けた上で、投稿作業を継続する予定である。"Value of Middle Managers"は次年度でも引き続き学会報告を行い、専門誌への投稿を目標に推敲作業を行う予定である。 課題(3)についても引き続き論文の改訂作業を行い、専門誌への投稿を目標とする。特に今年度の学会報告で受けたコメント基に論文の大幅な改訂を行う予定である。
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