研究課題/領域番号 |
19K13656
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07010:理論経済学関連
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研究機関 | 松本大学 (2021-2022) 北陸大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
宇都 伸之 松本大学, 大学院 総合経営研究科, 講師 (30755963)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 実験経済学 / アイトラッカー / リスク的意思決定 / 行動経済学 |
研究開始時の研究の概要 |
実験経済学では,被験者が行った複数回の意思決定から無作為に1回の意思決定を抽出し,その意思決定に基づいて被験者に支払う金銭報酬額を決定する手法(RIM)が使われる.RIMは被験者の意思決定に影響を与えないことが確認されており,効率的に意思決定データを収集することができる手法として確立している.アイトラッカーを使った実験研究においてRIMが有効な手法となるためには,RIMが意思決定だけではなく視線運動にも影響を与えないことを確認する必要がある.本研究はRIMと視線運動の関係を明らかにし,アイトラッカーを使った実験研究における手法上の知見を得ることを目的とする.
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研究実績の概要 |
実験経済学において,実験被験者に支払う金銭報酬額と実験で獲得した利得を比例させることを,インセンティブの付与という.行動実験においては特にRIM(ランダムインセンティブメカニズム)と呼ばれる手法が最もよく使われているため,アイトラッカーを使う実験においてもRIMが使われている.しかし,RIMが意思決定だけではなく視線運動にも影響を与えないことは検証されていない.したがって,RIMが適切な手法であるかは不明である.本研究課題の目的は,RIMと視線運動の関係を明らかすることである. 【研究活動の概要と結果】 本研究は,当初は早稲田大学の設備で実験を行う予定であった.しかし,ここ数年のパンデミックによりそれが不可能であると判断し,松本大学での実験実施を進めるべく準備を行っている.令和4年度は新しいモバイルアイトラッカーを導入し,Pythonベースで実験を実施する準備を行い,これまでの研究と遜色ない環境で実験を行う手筈が整った.また,眼球運動とあわせて,瞳孔の大きさ,脈拍数やGSRを同時に測定する環境も整えることができた.本研究の基礎となる実験研究については,国際学術誌に投稿し,Minor Revisionの修正要求を受け,修正のうえ再投稿を行った.修正要求の中には建設的かつ有用なアドバイスを匿名査読者から得ることができた.このアドバイスは本実験研究におけるパラメータ設定や分析方法に対しても極めて有用である.令和5年度においてようやく本実験が実施できる見込みであるが,このアドバイスを取り入れて研究に取り組む予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
パンデミックにより,松本大学での実験を実施する環境をゼロベースで構築する必要が生じた.
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今後の研究の推進方策 |
進捗状況は遅れているものの,すでに投稿している論文において匿名査読者から非常に有用なコメントを得ることができた.このコメントを精査し,実験デザインを行う予定である.
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