研究課題/領域番号 |
19K13661
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07010:理論経済学関連
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研究機関 | 桃山学院大学 |
研究代表者 |
西崎 勝彦 桃山学院大学, 経済学部, 准教授 (20722953)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | メカニズム・デザイン / 社会的選択 / 投票 / 耐戦略性 / 限定合理性 |
研究開始時の研究の概要 |
Saijo, Sjostrom, and Yamato (2007) が提案したセキュア遂行は,全てのプレーヤーが限定合理的(支配戦略を選ばずに他の最適反応を選び得る)であったとしても,目標とする結果を達成することを要求するが,実験環境では全てのプレーヤーが限定合理的であることは観察されていない.そこで本研究では,単峰型の選好を仮定した投票環境において,一部のプレーヤーが限定合理的であったときに,その人数に応じたk-セキュア遂行(Nishizaki, 2018)によって目標とする結果を達成できる状況を理論的に明らかにする.なお,k-セキュア遂行は,セキュア遂行より理論的に弱い遂行概念である.
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研究実績の概要 |
新型コロナウイルス感染症の蔓延などによって当初の計画通りの成果は得られなかったが,特定の環境の下でk-セキュア遂行のための必要十分条件によって中位投票者方式を特徴づけた. Saijo, Sjostrom, and Yamato (2007) は,全てのプレーヤーが限定合理的であったとしても望ましい結果を達成する(セキュア遂行する)メカニズムの重要性を指摘したが,そういったメカニズムの設計は理論的に困難であることがその後の研究で知られている.そこで,本研究では限定合理的なプレーヤーの人数をk人以下と想定し,その他のプレーヤーは合理的であると仮定して,目標とする結果を達成する(k-セキュア遂行する)メカニズムの設計可能性を分析することに取り組む(実験研究でも全てのプレーヤーが限定合理的であることは観察されていない).本研究では特に投票方式に焦点を当て,どのような環境(限定合理的なプレーヤーの人数の上限と選好条件)において,いかなる投票方式が望ましい結果を達成することができるのか(k-セキュア遂行できるのか)明らかにすることに取り組む. 本研究の第2段階として,2023年度はk-セキュア遂行のための必要十分条件によって中位投票者方式の特徴づけを試みつつ,これまでの研究結果を国内外の学会などで報告して研究を推進することに取り組んだが,特徴づけた環境が研究結果を予想するに容易な環境であったことから,国内外の学会などで報告するまでには至っていない.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の蔓延などによって当初の計画通りの成果が得られなかったため.
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今後の研究の推進方策 |
特徴づけた環境とは異なる環境でk-セキュア遂行のための必要十分条件によって中位投票者方式の特徴づけに取り組みつつ,特徴づけた環境で中位投票者方式とは異なる投票方式の特徴づけにも取り組む.
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