研究課題/領域番号 |
19K13758
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07070:経済史関連
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研究機関 | 同志社大学 (2023) 九州産業大学 (2020-2022) 九州大学 (2019) |
研究代表者 |
古賀 康士 同志社大学, 経済学部, 准教授 (50552709)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 貨幣史 / 地域社会 / 在来金融 / 制度的補完性 / 制度補完性 / 開発経済学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、近世日本の貨幣と地域社会の史的考察を通じて、地域社会を基盤とした貨幣の生成と統御の実態を実証的に解明し、近世日本の貨幣システムを理解するための新たな分析枠組みを構築することを目的とする。具体的には、畿内・瀬戸内・九州などを主な対象フィールドとして関係史料の実証分析を進めるとともに、共同体と市場の補完性といった開発経済学の成果などを踏まえた上で、近世日本の貨幣システムと地域社会の新しい歴史的位置づけを試みる。
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研究成果の概要 |
近世日本の貨幣システムの特質の一つとして、多様性と統合を同時に達成していたことにあるといえる。本研究は、この一見すると矛盾する状態にあった近世日本の貨幣システムを、地域社会という空間における市場と共同体の補完的な関係に着目することで解明することを目指した。2020年1月より本格化した新型コロナウィルス感染症の流行の影響で、研究計画の変更などが生じたが、研究期間中には、瀬戸内東部地域を中心にして、関係論文を3件(その他の論考1件を除く)、口頭報告を6件を発表することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の学術的意義や社会的意義は、二つの点にまとめられる。一つは、世界史的に見てもユニークな展開を遂げたと考えられる近世日本の貨幣システムを理解するための視座として、地域社会における市場と共同体の補完的な関係性を本格的に導入した点である。もう一つは、これによって、東・東南アジアや南アジアの伝統社会における市場システムと共同体の関係を明らかにしてきた開発経済学など、他の隣接分野との横断的・学際的な研究に向けた議論拡張の可能性が開かれたことである。
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