研究課題/領域番号 |
19K13763
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07070:経済史関連
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研究機関 | 阪南大学 (2020-2023) 鹿児島国際大学 (2019) |
研究代表者 |
定藤 博子 (杉生 博子 / 定藤) 阪南大学, 経済学部, 准教授 (40804282)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 経営史 / 経済史 / 移民史 / フランス / ポーランド / 炭鉱 / 移民 / 外国人労働力 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は産業発展と労働力の再生産の関係をとらえるため、両大戦間期フランス北部炭鉱業を事例に、炭鉱業の発展と外国人労働力の導入と労働環境を解明することを目的とする。これまでの研究では、当時労働者の3割を占めた外国人の影響が看過されてきた。本研究は産業史と労働史、特に移民史の接合により、機械化と労働条件の変化について考察し、さらに外国人労働者の雇用が産業の発展に与えた影響を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は、フランス炭鉱業の労働者の個票データ、炭鉱企業の内部資料、エンジニア・レポートなどの史料を用いることにより、経営史的視座に基づき、企業や組織に注目しながら、戦間期フランス北部炭鉱業の変化と外国人労働者の役割を明らかにしたものである。特に当時炭鉱労働者の中でもっとも多数を占めたポーランド人労働者に注目することにより、企業による労働現場でのインセンティブ設計だけでなく、ポーランド人自らが組織した活動やフランス人との協力実態等の解明を行うことができた。経営史視点を取り入れることにより、フランス炭鉱業を取り巻く移民史研究を推進であろう。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フランス炭鉱業における外国人労働者、特にポーランド人労働者については、これまで移民史や国際関係史、労働史、政策史の分野で研究が進められた。そのほか、炭鉱業史については産業史の分野で研究蓄積が進んでいた。本研究は、このようなフランス炭鉱業に就労した外国人労働者について、企業や組織に注目し、経営史的側面からとらえなおすことを目標とした。これにより、戦間期の労働条件や生活実態が明らかになった。これだけでなく、ポーランド人自身の組織的活動という戦間期の経験が、第二次世界大戦という断絶を越えて、フランスや炭鉱業に与えた影響についても考察をすすめた。これらにより、今後の研究の進展に寄与することになろう。
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