研究課題/領域番号 |
19K13778
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
|
研究機関 | 南山大学 (2022) 名古屋市立大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
余合 淳 南山大学, 経営学部, 准教授 (50736808)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
|
キーワード | 人的資源管理論 / 働き方改革 / 組織的公正 / 女性活躍推進 / 労働時間削減 / 働き方の柔軟化 / 働き方 / ワークライフバランス / 労働時間 / 人事評価 / 知的熟練 / 働き方の人事管理 / 勤務形態 / キャリア / 人的資源管理 / 組織行動 / 多様性 / 受容 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,近年の日本企業における多様な人事施策の実態を把握し,従業員の受容する公正で倫理的な処遇について検討する。近年の法改正等の社会的背景から企業が実施する人事施策についても多様性が見られる。そうした種々の人事施策の機能や効果について,学際性を持った文献研究と,組織での実際を調査した分析結果から,理論的・実証的な研究を行う。具体的には人的資源管理論や組織行動論の観点から,日本企業の人事管理制度を概念的に整理し,関連する諸分野の知見も考慮した上で実際の施策とこれに対する従業員の受容のメカニズムを解明する。理論モデルを実証的に示し,多様な人事施策と従業員の受け止め方に関する理論構築を目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究では,従来体系的な整理が不十分であった働き方に関する人事管理について,既存研究における議論を参照しながら体系的な整理を行い,人事施策の類型化と,従業員の受け止め方について,従業員への聞き取り調査と質問紙調査を通じて明らかにした。 いくつかの実証的検証の結果,とりわけ女性については,専門性の高い職業の場合でさえ就業継続が容易ではなくキャリア初期の離職が多いこと,また働き方に関する人事施策の効果は,従業員をとりまく環境に依存することが示唆された。特に個々の従業員にとって価値ある人事施策ではない場合,人事施策が負の効果も持つ可能性があることが示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果は,既存の調査や研究において必ずしも前提とされてこなかった組織的公正や戦略的人的資源管理論の観点から従業員の受容に着目したものであり,これを定性的方法と定量的方法の双方から実証的に示した点に学術的・社会的な貢献がある。 例えば育児休業制度や長時間労働の削減といった人事施策は,従業員にとってポジティブな効果があることが暗黙裡に想定されており,それが女性だけではなく男性や子供を持たない従業員のような施策の対象外とされている人々の受け止め方を明らかにしたことで,女性活躍推進やワークライフバランスの観点から,よりよい従業員の就業環境に結び付くものと考えられる。
|