研究課題/領域番号 |
19K13785
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
松下 将章 関東学院大学, 経営学部, 准教授 (40823399)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 組織行動 / 援助要請 / チームの課題遂行 / 援助要請スタイル / help-seeking / autonomy / helping |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,他者への相談や支援の要請(援助要請)と、チームの課題遂行の成果がどのように関係するのか,ということを実証的に明らかにすることである。具体的には,大学で開講される講義における、チームの課題遂行に対する縦断的調査をもとに,以下の2つの課題に取り組む。1つ目は,援助要請の「頻度」および「スタイル」が,チーム活動の初期から終期にかけてどのように変化するのか,2つ目に,それらが最終的なチームの成果とどのように関係するのか,ということである。本研究によって得られる発見は,課題遂行にあたるチームの管理者にとって,どのように部下から質問や相談を引き出すかに関する知見を提供する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、チームの課題遂行過程における支援の要請(頻度およびスタイル)とチームの成果の関係を実証的に明らかにすることにあった。 具体的には、大学内のプロジェクト・ベースの講義における学生の活動を録音し、そこで得られたデータを分析対象とすることで、そこにおけるチーム内の援助要請と成果の関係を検討しようとした。 研究計画では、2020年度に、前年度に引き続いて講義の録音を実施する予定であった。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、講義形式の大きな変更が生じた。そのため、事前の計画にもとづく調査は困難となったため、当初の計画を変更し、定量的研究による検討を行うこととした。 2023年度に関しては、新型コロナウイルスの影響により、企業ごとの従業員の働き方のスタイルが様々となった。そうした働き方の多様性の影響を考慮することが難しい状況にあった。そのため、前年度に引き続き、定量的研究援助要請に関連する先行研究、および定量的検討のための先行研究をレビューした。援助要請研究に関しては、援助要請と成果の関係について、集団レベルの成果を扱っている研究を整理した。また、援助要請と成果の関係を検討する際、回答者のバイアスを考慮すれば、単一時点の調査実施は望ましくない。そのため、調査時点を分けたうえで検討している定量的研究をレビューし、それらを整理した。 次年度以降の計画については、今年度に実施した文献レビューをもとに、インターネット調査会社を通じた質問票調査を実施する。具体的には、支援の要請と、チームの成果に関する知覚との関係について、質問票調査をもとに尋ねることを計画している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスの影響により、現在は企業ごとに従業員の働き方のスタイルが様々になっており、そうした影響を考慮することが難しい状況にあった。 そのため本年度は、アンケート調査による定量的研究を行うための、理論研究および質問項目の作成に費やされた。その結果、本年度中に調査実施を行うことが出来なかった。アンケート調査については、次年度に実施することを計画している。
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今後の研究の推進方策 |
今後も、流行性のウイルスによる従業員の働き方への影響が生じることが懸念されるため、研究方法については、インターネット上のアンケート調査を実施し、そこにおける回答者(企業に勤める従業員)を研究の対象とすることを検討している。 インターネット上の調査を実施することにより、上記した問題については克服できると考える。アンケート調査においては、チーム単位で活動する従業員を対象として、彼ら・彼女らの支援要請およびチームの効力感やチーム内での情報共有の程度について尋ねることを計画している。この調査を通じて、支援の要請とチームの成果の関係について明らかにすることができ、そのことは本研究の目的にも整合的である。
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