研究課題/領域番号 |
19K13795
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
|
研究機関 | 金沢星稜大学 (2022) 兵庫県立大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
中尾 公一 金沢星稜大学, 経済学部, 准教授 (60807098)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 条件不利地域 / ソーシャル・ビジネス / コミュニティ・ビジネス / コーゼーション / エフェクチュエーション / ブリコラージュ / 社会的価値創造 / 知識創造 / NPO / 過疎地 / 起業家 / 財務分析 / ボランティア / 協働 / 過疎 / 起業 / 資源 |
研究開始時の研究の概要 |
少子高齢化等問題が切迫する条件不利地域では各種資源の調達は困難である。政府が地方創生等の施策を講じる中、同地域では事業性と社会性を両立したソーシャル・ビジネスやコミュニティ・ビジネス(SB/CB)の起業に注目が集まっている。 本研究は総務省の「条件不利地域」関連法適用地域で活動する、SB/CBの起業家・経営者やその資源提供者に対し訪問調査を行う。その結果を文献調査とともに定性分析を行う。それらによりSB/CB経営者の資源調達に際する、ブリコラージュ(即興で何とかすること)やエフェクチュエーション(不確実性を受入れ関係者と実行可能な手段を探ること)等、思考・行動様式を解明しようとするものである。
|
研究実績の概要 |
本研究は総務省の「条件不利地域」関連法適用地域で活動する、ソーシャル・ビジネス/コミュニティ・ビジネス(SB/CB)の起業家・経営者やその資源提供者に対する訪問調査を、文献調査とともに定性的に分析し、SB/CB経営者の資源調達に際する、コーゼーション(将来の不確実性を極力少なくし、目的をたてその実現方法を逆算して考えること)、ブリコラージュ(即興で何とかすること)やエフェクチュエーション(将来の不確実性を受け入れ、関係者と実行可能な手段を探ること)等の、思考・行動様式を解明しようとするものである。 複数年にわたる新型コロナウィルス感染症の全国的な広がりとそれに伴う行動制限に伴い、当初想定していた訪問調査を基本とした研究計画の見直しが迫られた。その結果、条件不利地域のNPOの財務状況の分析や、移動制限が課される前に収集したデータの分析に基づく定性的調査に関する論文執筆を中心に行ってきた。 今年度は、①前年度作成した芸術系NPOの財務状況のデータ・ベース(DB)を活かし、コロナ禍が芸術系NPOの財務状況にどのような影響を与えたかについて学会発表を行った。また②前年度に行った訪問パイロット調査を元に、高齢化が進む条件不利地域で活動する農業参入法人による知識創造による課題解決についての事例研究について査読付論文を1本刊行した。③また新たな事例についての聴取調査を行った。④条件不利地域のNPOのエフェクチュエーション・コーゼーションに関する調査結果をまとめた定性的な論文、および、⑤条件不利地域にのNPOに財務分析の論文は、それぞれ国際誌の査読結果を踏まえ、再投稿の準備を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルス感染症および代表研究者の異動に伴う教育などのエフォート増加があった関係で、研究計画立案当初の想定に比べると、訪問調査を頻繁に行うことができなかった。 しかしながら、その代替方法として、事例研究や条件不利地域のNPOの財務分析等を通し、当初の研究計画を補う方法で研究を進めることで一定の成果をあげつつあることを踏まえ、「やや遅れている」と評価した。
|
今後の研究の推進方策 |
まずは新型コロナ禍や代表研究者の異動後の職務の影響で遅れている研究を前進させる。 具体的には、①条件不利地域のNPOのエフェクチュエーション・コーゼーションに関する論文の再投稿、②条件不利地域のNPOの財務状況の論文の再投稿、③芸術系NPOの財務分析の論文投稿に向けた準備を行う。これらの投稿予定論文の査読対応が必要になった場合には適切に対処する予定である。また新型コロナウィルス感染症の5類感染症への移行により行動制限が緩和されたことに伴い、④必要に応じて条件不利地域のCB/SBの運営者とその資源提供者の双方からの聴取調査と成果発表につなげていきたい。
|