研究課題/領域番号 |
19K13803
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 日本大学 (2023) 釧路公立大学 (2019-2022) |
研究代表者 |
松野 奈都子 日本大学, 商学部, 准教授 (40732475)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | クロスセクター・コラボレーション / NPO / アクター・ネットワーク理論 / 翻訳 / センスメーキング / NPOと企業のパートナーシップ / ANT / 組織アイデンティティ / 質的研究 / Gioiaメソッド / 組織間関係 / アクターネットワーク理論 / フレームの変化 / フレーミング / visuality / コラボレーション / フレームワーク / resourcing |
研究開始時の研究の概要 |
近年、NPOと企業のように複数の組織が組織間関係を形成し、社会的課題に取り組むことが求められている。パートナーとなる組織から自身の資源に価値があると認識された場合に、組織間関係は形成されるため、組織は潜在的なパートナーが自身の資源や活動に価値を見出すように、仕向ける必要がある。そして、資源の価値はフレームワークと結びつけられることで生じるため、組織はフレーミングと呼ばれる他者のフレームワークの変化を促す活動を行わなければならない。本研究の目的は、組織によるフレーミング活動に注目することで、組織は資源の価値をどのように作り出し、他組織に資源の価値を認識させるのかを明らかにすることである。
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研究成果の概要 |
本研究は、組織間関係におけるフレームワークの共有プロセスを質的研究によって明らかにすることを目的としたものである。特に、NPOと企業のように異なるセクターに属する組織によって形成されるクロスセクター・コラボレーションに焦点を当てた。クロスセクター・コラボレーション研究では、協力的なアクターとのコラボレーションが扱われてきたため、フレーミングがフレームワークの共有に有効であると考えられてきた。しかし、非協力的なアクターをコラボレーションに巻き込むためには、フレーミング以外の視点が必要であるため、アクター・ネットワーク理論のコラボレーション研究における適用可能性を議論した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
クロスセクター・コラボレーション研究には、①コラボレーションに影響を及ぼす多様なアクターがどのように可視化されるのかが見落とされている、②可視化された敵対的・非協力的なアクターをいかに巻き込むかが十分に検討されていない、という課題が存在する。これらの課題を克服するためにアクター・ネットワーク理論の適用可能性を示唆したことで、本研究はクロスセクター・コラボレーション研究に対する学術的貢献を有する。また、非協力的なアクターの巻き込みは、現実のNPOが直面する課題の1つであるため、アイデンティティの読み替えという手法の提示は、クロスセクター・コラボレーションの形成を促進するという社会的意義を有する。
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