研究課題/領域番号 |
19K13820
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 立命館アジア太平洋大学 |
研究代表者 |
篠原 欣貴 立命館アジア太平洋大学, 国際経営学部, 准教授 (50781457)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | social entrepreneurship / gender / strategy / inclusion / empowerment / social innovation / Social Entrepreneurship / Strategy / Empowerment / Inclusive / Gender / Nationality / ソーシャル・アントレプレナーシップ / 戦略 / ミッション・ステートメント / ジェンダー |
研究開始時の研究の概要 |
持続可能な発展を目指す現代において、ソーシャル・アントレプレナーは貧困や環境問題、その他の社会問題を解決する政府以外のアクターとして注目を集めている。本研究は「ソーシャル・アントレプレナーは社会的目的と経済的目的を達成する上で、どのような戦略を立てているのか、その戦略の立案プロセスに何が影響を与えるのか」への解答を導くことを目指す。そして、ソーシャル・アントレプレナーのテキストデータと組織のミッション・ステートメントの分析を通じて、ソーシャル・アントレプレナーの掲げるミッション、ジェンダー、そして国の文化の次元が彼ら・彼女らが立案する戦略のタイプにどのように影響を与えるのかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は「ソーシャル・アントレプレナーは社会的目的と経済的目的を達成する上で、どのような戦略を立てているのか、その戦略の立案プロセスに何が影響を与えるのか」を明らかにすることである。本年度は複数の起業家へのインタビューを実施し、どのように社会的価値と経済的価値を両立するようなビジネスを設立するに至ったのか、どのような戦略的思考をもってビジネスを行っているのかについて調査を行った。 ある女性の社会起業家はフィリピンの雇用の問題に対して服飾ビジネスを通じて解決を図っていたが、積極的に社会問題を解決しようと思っていたというよりも、結果として社会問題の解決に結びつき、今ではエシカル消費やSDGsと結びつけて製品が扱われるようになっていることがインタビューから明らかになった。また、他の男性の社会起業家もまた明確な戦略はなく、まずは学校を設立してネパールの教育問題の解決を目指したという。それゆえ、この男性起業家は資金面で苦労をし、学校のロケーションを都市部にすることで少し高めの学費を設定して事業を回しているという。こうした社会起業家からは、明確なビジネスモデルが先にあったというよりも、自分が目の当たりにした社会問題に対してどうアプローチできるのかを考え、事業の収益性については実際に事業を始めてから考えるという順番をたどっていた。一方、この傾向は一般的な起業家のインタビューからは見られなかった。ある女性の起業家はまずビジネスチャンスを見つけ、どこから収益を得るのかを考えて事業をスタートさせていた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年できなかった定性的調査を行ったが、十分な量のインタビューを行うことがまだできていない。そのため、本年度も引き続きインタビュー調査を行い、定性的調査を継続する。
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今後の研究の推進方策 |
起業家へのインタビューを引き続き行う予定である。現在は新たに起業家のリストを作成し、コンタクトを取っている。夏にインタビューを中心に行い、秋ごろにかけてインタビューのコーディングと分析を行い、成果をまとめる。
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