研究課題/領域番号 |
19K13871
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07100:会計学関連
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研究機関 | 関西学院大学 (2021) 中部大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
譚 鵬 関西学院大学, 商学部, 准教授 (70632280)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | IFRS / 国際会計基準 / 国際財務報告基準 / 投資行動 / 情報の非対称性 / 国際財務報告基準(IFRS) / 資本調達行動 / 投資効率 / 資金制約 / 企業の投資行動 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、IFRS導入前後における企業投資行動の変化を調査し、IFRS導入は企業経営にどのような影響を及ぼしたか、経営者はどのような目的に基づき、投資意思決定を行うかについて定性的・定量的に究明するとともに、その研究成果に基づき日本の会計・企業開示制度の在り方を提言することを目的とする。具体的に、理論研究では、会計制度変革と企業投資行動の2つの領域に対する研究の方向性を明確にし、本研究の研究土台を築く。実証研究では、IFRS導入によってどのような会計情報がどのように変容したか、およびIFRS導入前後における企業投資行動の変化について調査する。
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研究成果の概要 |
本研究は、日本における会計制度の変革、とりわけ国際財務報告基準(IFRS)の導入は、企業の投資行動に与える影響を解明することを目的としている。研究成果は以下のとおりである。第一に、IFRS導入は企業投資を押し上げる効果を持つことが明らかになった。第二に、IFRS導入は情報の非対称性を改め、企業投資に対する財務上の制約を改善した。第三に、過小投資企業群に対して、IFRS 導入は投資を高める効果を持つ一方で、過剰投資企業群には、IFRS 導入による過剰投資改善の効果が確認出来なかった。第四に、過小投資企業群および過剰投資企業群において、IFRS導入に伴って内部資金に対する投資依存度が改善された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
会計制度の変革、とりわけ国際財務報告基準(IFRS)の導入は、企業外部と内部の利害関係者双方に影響を及ぼすが、日本におけるIFRS導入の経済的効果の研究は、企業外部の利害関係者の意思決定有用性への影響を中心に多く実施されてきた。本研究は、企業内部に目を向けて、日本におけるIFRS導入による経営者の意思決定、とりわけ企業投資行動に及ぼす影響を定量的に解明する最初のエビデンスを示した。本研究は、重要であるもののまだ日本では解明されていないIFRS導入の企業投資に与える影響を明らかにした。この研究成果は政策立案者、経営者、投資家、アナリストの意思決定に大きな意義を持つものである。
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