研究課題/領域番号 |
19K13880
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中橋 真穂 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教 (30737599)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 日系アメリカ人 / エスニック・アイデンティティ / 移民 / ライフストーリー / 半構造化インタビュー / 象徴的エスニシティ / エスニックアイデンティティ / インタビュ―調査 / インタビュー調査 |
研究開始時の研究の概要 |
日系アメリカ人は主流文化への同化により社会的地位の上昇を果たしたことから、成功したマイノリティと称されてきた。一方、同化が進み日本との繋がりの希薄化が指摘されている。そういった中、若い世代の間で日本語や日本文化を学ぶことを通しルーツを探求する動きがみられる。Gans(1979)は、実生活に影響を及ぼさないルーツ探求を象徴的エスニシティと呼び白人にのみ当てはまるとした。本研究では、日系四世への調査を通し、象徴的エスニシティの有無とその条件を考察、世代交代を経た日系人の文化変容と社会的位置づけ及びその要因を明らかにする。そこから、現代アメリカ社会に生きる若い世代のアジア系移民の新しい知見を得る。
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研究成果の概要 |
世代交代を経た日系アメリカ人の日本語や日本文化との繋がりの希薄化が指摘されている。そういった中、日系アメリカ人四世や五世など、若い世代の間で日本語や日本文化を学ぶことを通しルーツを探求する動きがみられる。そこで本研究は、日系アメリカ人四世のルーツ探求行為に着目し、日系アメリカ人四世を対象にインタビュー調査を実施した。そしてここから、日本語学習や日本文化への興味などのルーツ探求行為が、Gans(1979)の提唱する象徴的エスニシティと捉えられる可能性について考察し、アメリカ社会における若い世代の日系アメリカ人移民の変遷および新しい社会的位置づけを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日系アメリカ人四世のエスニック・アイデンティティとルーツ探求に着目し、世代交代を経た日系アメリカ人の変遷と新しい社会的位置づけについて考察した。これにより、アメリカ社会におけるアジア系アメリカ人、特に日系アメリカ人移民の変遷および新しい社会的位置づけを明らかにし、再解釈することを通し、長期にわたり蓄積されてきたアメリカ社会における移民研究へ新たな知見をもたらすことが期待される。また、若い世代の日系アメリカ人と日本人大学生との交流機会を設けたり、日系アメリカ人による講演会を日本人大学生を対象に実施することを通し、特に若い日米の学生たちの相互文化理解や交流促進に貢献した。
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