研究課題/領域番号 |
19K13964
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 (2023) 成城大学 (2021-2022) 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター (2020) 長崎国際大学 (2019) |
研究代表者 |
金澤 由佳 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任助教 (10782815)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 強制医療 / 強制入院 / 措置入院 / 医療保護入院 / 任意入院 / 精神保健福祉法 / 精神障害者 / 触法精神障害者 / 医療観察法 / 強制的な医療 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、精神障害者・触法精神障害者に対する強制的な医療および支援について検討するものである。日本において、強制的な医療は、「本人のため」に行われる一方で、長年<人権侵害>と言われながら遂行されてきた。現在は「退院後」も措置入院患者に対して支援をする退院後支援計画が出されており、監視を懸念する新たな<人権侵害>の面をもつ分野であるといえよう。そこで、本研究は、精神障害者・触法精神障害者に対する医療および支援について患者本人の「同意」や「意思」に着目し現行法上の全制度(精神保健福祉法、医療観察法)を対象として実証的研究を行い法制度を包括的に検討する。
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研究成果の概要 |
本研究は、強制医療をご経験した(元)患者さまにインタビューを行い、「医療」がどのようなものであったのか、患者さまの受け止め方から人権に配慮した法制度構築を目指すものであった。コロナ禍でもあったが、多くの患者さまに長時間にインタビューをお受けいただくことが出来たと思っている。入院前の出来事から今現在までに至るお話しをお聞きし、医療の観点からは、入院形態ごとの受け取り方の違い、家族関係のありよう、入院前からの福祉サービスの必要性などが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本分野の法制度の先行研究は、法学的観点(思想を含む)からの研究が多いが、近年は、研究の限界から非常に少なくなっていたため、新しい実証的研究として、本研究は新しい研究となっている。本研究は、精神障害者・触法精神障害者に対する「強制的な医療」について任意入院を含めた全法制度を包括的に調査し、実際に患者本人にインタビューするというところに焦点をあてている点に独自性があった。また、退院後にインタビューをしている点でも、臨床・現場において活用可能なフィードバックの基礎データとして実用性の高い研究であるといえる。
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