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社会的養護施設における「家庭的養育」のあり方と職員の専門性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K13998
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分08020:社会福祉学関連
研究機関大阪樟蔭女子大学

研究代表者

奥井 菜穂子 (高橋菜穂子 / 高橋)  大阪樟蔭女子大学, 児童教育学部, 准教授 (90718298)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード社会的養護 / 家庭的養育 / 子育て支援 / 施設保育士 / 専門性発達 / 社会的養育 / 児童養護施設 / 乳児院 / 保育ソーシャルワーク / 里親 / 質的研究 / インタビュー / 施設保育士の専門性 / フランスの子育て支援 / 施設職員 / 家庭的養護
研究開始時の研究の概要

本研究は、社会的養護施設における参与観察ならびにインタビューを行い、日々の支援を「家庭的」たらしめている実践、あるいはそれを困難にしている要因を明らかにし、その実体に基づいた「社会的養護施設における『家庭的養育』モデル」を構築していく。その際、海外における社会的養護実践を視察し、日本の児童養護施設において「家庭的養護」に資する実践を見出すための理論的枠組みを獲得する。主には、イギリスで進められてきた「家族実践(Family Practice)」に関連する一連の研究や、フランスのアソシアシオンと呼ばれる非営利の民間団体が運営する社会的養護施設を調査する。

研究成果の概要

本研究では次の通り、社会的養護における「家庭的養育」の現状と課題を職員の専門性に基づき解明した。(1)乳児院・児童養護施設でインタビューを行い、①個別的養育と共同的養育の関係、②退所後の子どもの将来を見通す長期的視点、③コロナ禍に施設が直面した課題について明らかにした。(2)フランスの子育て支援施設を視察し養育者の社会的つながりを創出して孤立を未然に防ぐsocialization及びpreventionの実践をめぐる示唆を得た。 (3)保育士の行う福祉的実践について整理するとともに、保育士養成課程における保育ソーシャルワークの指導法について調査し、施設保育士の専門性発達のあり様を分析した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究の学術的意義は、施設における職員の専門性を再評価し、血縁関係にない養育者と暮らす子どもへのケアの本質を明らかにした点にある。国内の社会的養護施設の職員へのインタビューを重ね、またフランスにおける先駆的事例の調査を進め、社会的養護施設において日々の養育を「家庭的」たらしめている実践、あるいはそれを困難にしている要因を明らかにし、「家庭的養育」の具体的実践像の一端を解明した。今後、里親養育と施設養育の適切な協力関係の構想が可能となり、ひいては児童福祉や近接領域(里親、ファミリーホーム、障害児入所支援、保育における福祉的支援等)の実践にも波及しうると期待できる。

報告書

(6件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2024 2023 2022 2021 2020 2019

すべて 雑誌論文 (7件) (うちオープンアクセス 2件、 査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 保育士養成課程におけるソーシャルワークの視点の導入についての課題と展望 :「受容」と「社会資源の連携」をめぐる保育学生の理解の分析をもとに2024

    • 著者名/発表者名
      奥井菜穂子, 田邉美香
    • 雑誌名

      大阪樟蔭女子大学研究紀要

      巻: 14 ページ: 159-169

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] COVID-19感染拡大下における施設養育と福祉心理学に求められる役割2022

    • 著者名/発表者名
      奥井菜穂子
    • 雑誌名

      福祉心理学研究

      巻: 19 ページ: 14-21

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 教職課程で求められる論理的な文章力 : 「アカデミック・スキルズB」の授業実践から2022

    • 著者名/発表者名
      大杉稔, 濵谷佳奈, 田辺久信, 奥井菜穂子, 一柳康人, 上杉敏行, 神村朋佳, 佐橋由美, 中山美佐, 松川利広, 森繁男, 山本幸夫
    • 雑誌名

      樟蔭教職研究

      巻: 6 ページ: 30-34

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 小規模化を進める乳児院の養育における個別性と共同性ー職員へのインタビュー調査による語りの分析2021

    • 著者名/発表者名
      奥井菜穂子
    • 雑誌名

      福祉心理学研究

      巻: 18 ページ: 42-52

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 乳児院職員の語りからとらえる養育のパースペクティブ : 子どもの将来を見据えた今2021

    • 著者名/発表者名
      奥井菜穂子
    • 雑誌名

      大阪樟蔭女子大学研究紀要

      巻: 11 ページ: 87-96

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] フランスにおける妊娠・出産・子育て期を通した切れ目ない支援ーLa Protection Maternelle et Infantile(PMI)の役割に着目して2020

    • 著者名/発表者名
      奥井菜穂子
    • 雑誌名

      子ども研究

      巻: 11 ページ: 11-21

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [雑誌論文] ウィニコットの「促進的環境」と施設養育2019

    • 著者名/発表者名
      奥井菜穂子
    • 雑誌名

      子ども研究

      巻: 10 ページ: 44-51

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] covid-19の感染拡大と福祉心理学ー各領域からの実践、研究をもとに福祉心理学の役割を考えるー2021

    • 著者名/発表者名
      網野武博, 奥井菜穂子, 倉光晃子, 石井涼子, 井出智博, 大原天青
    • 学会等名
      日本福祉心理学会第19回大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 施設はいかにして「家庭的」になるのか―乳児院の職員へのインタビューより2019

    • 著者名/発表者名
      奥井菜穂子
    • 学会等名
      日本質的心理学会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [図書] 乳幼児保育における遊びの環境と援助:主体的な学びを導くために2023

    • 著者名/発表者名
      佐野美奈, 小林みどり, 田谷千江子, 奥井菜穂子, 中山美佐
    • 総ページ数
      176
    • 出版者
      ナカニシヤ出版
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2025-01-30  

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