研究課題/領域番号 |
19K14011
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 県立広島大学 (2020-2021) 山形県立米沢栄養大学 (2019) |
研究代表者 |
古田 歩 県立広島大学, 地域創生学部, 助教 (40826541)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 魚 / おいしさ / 加熱条件 / テクスチャー / 呈味成分 / AMP deaminase / IMPase / 酵素失活 / 貯蔵 / 熟成 / 官能評価 / 加熱 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、魚肉の加熱による各部位の変化を、魚肉のおいしさを決定づける要因であるテクスチャーや呈味成分の視点から明らかにし、よりおいしい加熱魚肉の処理条件を探索することとその要因を解析することを目的とし、 ①加熱条件が白身魚のテクスチャーと呈味成分変化に及ぼす影響の検討 ②加熱前の貯蔵中変化が加熱魚肉のおいしさに及ぼす影響の検討 ③魚肉の主要なうま味成分であるイノシン酸の分解・生成に関わる酵素の失活挙動の速度論的解析 を行う。
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研究成果の概要 |
本研究は,加熱による魚肉各部位(普通肉・血合肉)の変化を,魚肉のおいしさを決定づける要因であるテクスチャーや呈味成分の視点から明らかにすることを目的として,加熱による魚肉のテクスチャープロファイル,呈味成分および酵素熱失活挙動の特性変化について検討した。 加熱魚肉の安全性を確保した上で嗜好性を高いものにするには,やわらかく嗜好性の高い加熱魚肉が調製できる条件での処理が有効であること,および加熱前貯蔵は加熱魚肉のおいしさ向上に寄与する可能性があることが示唆された。加えて,魚肉の主な呈味成分であるIMPの分解に寄与する内在酵素の熱感受性は,普通肉および血合肉でほとんど差がないことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において,白身魚における加熱処理条件についての検討,および魚肉の加熱前貯蔵が加熱魚肉のおいしさに与える影響について評価を行い,その結果,魚肉加熱時の品質制御のための基礎的知見を得られたことから,学術的意義は大きいと考えられる。また,AMP deaminaseおよびIMPaseの熱耐性についての検討も,加熱によるイノシン酸の生成・分解メカニズムの一端を明らかにするうえで学術的意義が大きい。 さらに,近年,食の簡便化などを背景として,魚肉を含む水産物加工品の需要が高まっていることからも,より品質の良い加熱魚肉を調製するための条件を探索した本研究は,社会的意義がある。
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