研究課題/領域番号 |
19K14018
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
原口 敦嗣 早稲田大学, 理工学術院, 講師(任期付) (80834671)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 腸内細菌叢 / 糞便移植 / 水溶性食物繊維 / マウス / 食欲 / 食欲制御 / 短鎖脂肪酸 / 食欲抑制 / 概日時計 / 生体リズム / 時間生物学 / 腸内フローラ |
研究開始時の研究の概要 |
概日時計は種々の生理機能の活性に約24時間周期の概日リズムをもたらすことで、生体の恒常性維持に貢献している。また近年の研究により、腸内細菌叢も生体の恒常性維持に重要であることが分かっている。本研究で着目した食欲は生体の恒常性維持に重要であり、概日時計と腸内細菌叢の両方の調節を受けることが分かっているが、その調節がそれぞれ独立した経路によるものなのか、相互作用することで調節しているのかについては分かっていない。 そこで本研究では、概日時計と腸内細菌叢による複合的な観点から食欲調節に関する新たな作用因子や経路を同定することを目的としている。
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研究成果の概要 |
本研究では、水溶性食物繊維摂取による腸内環境の改善が食欲に与える影響に関して、腸内環境と概日時計の観点から検証した。マウスに対して水溶性食物繊維である難消化性デキストリン含有の高脂肪食を給餌することで、摂食量の低下や腸内環境の改善が確認された。さらに、上記のマウスの糞便を別マウスに移植したところ、移植されたマウスの高脂肪食に対する摂食量が低下することも確認された。嗜好性に対する食欲と概日時計との関連までは見いだせなかったが、水溶性食物繊維の摂取が過剰な食欲の抑制に関与することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題の成果は、腸内細菌叢・腸内環境の改善が嗜好性の高い食べ物に対する過剰な食欲(本研究では高脂肪食に対する過剰な食欲)の抑制につながる可能性を示唆する基礎的データであり、今後のヒト栄養を考える上での基礎的情報となり得ると考えている。今後さらなる検証が必要ではあるが、本研究ではヒト応用の部分も踏まえて水溶性食物繊維の含有量を決定していることから、ダイエットが必要な肥満患者などに対して食欲を抑制するための新たなターゲットとなることが期待される。
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