研究課題/領域番号 |
19K14038
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 大妻女子大学 (2021) 東京聖栄大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
大田原 美保 大妻女子大学, 家政学部, 教授 (00824632)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 米 / 米飯 / 品質評価 / 老化 / 画像解析 / 糊化度 / 熱分析 / 官能評価 / 澱粉 / 力学物性測定 / 色 / 明度 / 調味料 |
研究開始時の研究の概要 |
炊飯後の米飯は澱粉のアミロースやアミロペクチン分子鎖の再会合が特に冷蔵では進行し,外観や物性変化が生じて食味が低下する。申請者は冷蔵による米飯の外観変化に着目し,厚さ0.1 ㎜に機器で圧縮した米飯粒の明度測定と画像解析で捉えた透明性の変化から,食味低下を視覚的・定量的に捉える新しい手法(圧縮米飯粒法)を検討してきた。本研究では,外観,味,物性の異なる米飯の圧縮米飯粒法のデータを蓄積し,官能評価や他の客観的測定値との相互関連を総合的に分析して本手法の汎用性の検討を行い,米飯類の冷蔵による食味低下を視覚的かつ定量的に示す品質評価法を構築する。
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研究成果の概要 |
米飯類の調理後の品質を視覚的かつ定量的に示す評価法の構築を目的として,厚さ0.1 mmに機器で圧縮した米飯粒の明度測定と画像解析により,米飯の老化を捉える評価法(圧縮米飯粒法)の各種米飯類への適用を検討した。 調味米飯において,圧縮米飯粒の画像解析で得た指標は,食酢飯および合わせ酢飯の老化抑制傾向と食塩飯の老化進行傾向を視覚的,数値的に捉えた。さらに玄米飯においても品種による老化性の違いを捉え,本評価法が白飯の他に各種米飯にも適用できることを示した。糊化度測定や熱分析の結果より,圧縮米飯粒法の解析で得た指標は,飯の澱粉の糊化の程度や老化による構造変化を間接的に捉えていることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
澱粉の老化による米飯の食味変化は食品製造業界においては商品価値を左右する。しかし米飯類についての評価のほとんどは,力学物性測定や官能評価にとどまっていた。本研究の結果,種々の米飯の品質変化の特徴を視覚的かつ数値的に明らかにすることが可能となった。さらに炊飯直後の米飯の糊化状態をも同様に評価出来る可能性が示された。この成果は米や米飯の新たな評価方法として,米や米飯の品質評価や管理,ならびに商品開発にも活用可能な有用な知見となると考える。
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