研究課題/領域番号 |
19K14040
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
|
研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
岡崎 史子 龍谷大学, 農学部, 准教授 (10756745)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 果物アレルギー / 食物アレルギー / コンポーネント解析 / 果物ー花粉アレルギー症候群 / 低アレルゲン化 / GRP / アレルゲンコンポーネント / CRD |
研究開始時の研究の概要 |
果物アレルギーは、子どもに多い卵や牛乳のアレルギーと異なり、成長してから発症し、さらには対象となる果物が増えていくという特徴を持っている。申請者は代表的な植物アレルゲンであるLipid Transfer Protein(LTP)の研究過程で、新規アレルゲンGibberellin Regulated Protein(GRP)を発見した。本研究では、両者を明確に分離し、アレルゲンタンパク質としての特徴を明らかにする。「GRPがなぜ重篤なアレルギーを引き起こすのか」、という謎を解くことが、難解な果物アレルギーの作用機序を正しく理解する近道であり、診断・治療・予防への道筋を開くと考えている。
|
研究成果の概要 |
Gibberellin regulated protei(GRP)は重篤な果物アレルギーを引き起こすアレルゲンとして注目されているが、その詳細は明らかになっていなかった。本研究では、モノクローナル抗体(mAb)のテクニックを用いて、交差反応性の解析を行うことでGRPアレルギー患者が注意すべき食品を明らかにした。続いて、加熱した果物でも症状を引き起こすことが知られているGRPの低アレルゲン化方法を見出した。さらには、これまでに成功しているモモやリンゴ以外の各種GRPの純化や新規抗GRPmAbの作製を行うことで、網羅的なGRPの免疫学的解析を行うための基盤を作った。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの食物アレルギー治療は原因食品を食べない「徹底的な原因食物の除去」が主であったが、現在は食べられる範囲までは食べる「必要最小限の除去」が推奨されている。そのため、アレルゲンをタンパク質レベルで解析する「コンポーネント解析」は、効果的な治療や安全・安心な喫食のために欠かせない。本研究では、重篤な果物アレルギーの原因として注目されているGRPについて、GRPアレルギー患者が注意すべき食品を明らかにすることができた。また、今回見出したアレルゲン性を低下させる方法を応用できれば、GRPアレルギー患者が果物を安心して食べられる可能性を広げることができると考える。
|