研究課題/領域番号 |
19K14043
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 畿央大学 |
研究代表者 |
陳 建中 畿央大学, 健康科学部, 准教授 (40803424)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 居場所 / 縁台 / 休憩場所 / 交流場所 / 着座 / 今井町 / 明日香村 / 住環境 / 腰掛け / 共同空間 / 屋外空間 / 着座場面 |
研究開始時の研究の概要 |
かつて、日本の住居近傍の門口や道路には、井戸端会議や縁台の夕涼み、子供の外遊び等の日常的な生活場面が行われる「屋外居場所」が多く存在した。しかし、近年住環境や住宅設備の変化に伴い、屋外空間における生活場面は少なくなっている。一方、少子高齢化が進む日本では、地域社会の持続や近隣交流の場が重要視され、住居近傍における生活場面と「屋外居場所」の存続意義を再評価すべきであると考え、本研究では持続可能な住環境の知見を探求するうえで、住民が自主的に設置した腰掛け等の空間装置の活用による「屋外居場所」の形成メカニズムに着目する。
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研究実績の概要 |
本研究では持続可能な住環境の知見を探求するうえで、日常的な生活場面が行われる「屋外居場所 」に着目し、腰掛け等の空間装置の活用による「屋外居場所」の形成メカニズムを明らかにすることを目的とする。地域社会における「屋外居場所」の形成の実証実験について、以下の場所で行われた。 1、奈良県橿原市の今井町における「共同制作縁台」の利用状況調査を引き続き、より広く利用状況を把握できるように、自由帳(自由記入できる冊子)を縁台の上に設置して、休憩などの場面が確認できた。 2、奈良県明日香村の岡寺前バス停において「貫縁台」という長いベンチと店棚、グッズの「空間装置」 を設置しており、その利用状況のアンケート調査を行なった。休憩や遊び、会話、食事などの行動場面が行われており、奈良県内や日本各地からの観光客も使われていることが確認できた。なお、自由帳の設置によって、使用者の使われ方や使用目的なども把握している。 3、奈良県河合町に「みんなの縁側」というという長いベンチと光箱などの「空間装置」を制作・設置している。。その利用状況の聞き取り調査を行い、休憩や遊び、会話などの行動場面が行われており、現地の住民を中心に使われていること が確認できた。なお、自由帳の設置によって、使用者の使われ方や使用目的なども把握している。地域の交流場所が形成できるように、2023年12月に使用者の意見や使用状況に関する聞き取り調査を行なった。その結果によって、「みんなの縁側」の設置場所を微調整した。 今後、まちの縁台の存続意義を再評価しながら、設置した縁台の利用状況を調査して、定期的な利用者にとって「屋外居場所」の形成ができ、地域社会の「屋外居場所」における世代間交流を推進し、良好なコミュニティの形成に寄与する効果を検証して、研究成果をまとめていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
奈良県における「縁台」の設置ができ、奈良県内の3つの場所の実証実験を実行した。現地の観察調査やアンケート調査、聞き取り調査などを行われており、調査データをまとめている。
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今後の研究の推進方策 |
実証実験のデータ収集について、地域の交流場所が形成できるように、データの分析や居場所形成の検証を行う予定である。 今後、データの分析結果に関して、国際学会大会において発表する予定があり、事例研究のデータを比較分析しながら、「屋外居場所」の実証実験の調査結果をまとめて、「屋外居場所」の形成メカニズムを解明していく。
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