研究課題/領域番号 |
19K14049
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
廣瀬 公彦 北海道大学, 大学文書館, 特任助教 (70828425)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 東北帝国大学農科大学 / 大学予科 / 旧制高等学校 / 入学者選抜試験 / 高等学校長会議 / 札幌農学校 / 帝国大学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、札幌農学校予科や東北帝国大学農科大学大学予科の入学者選抜制度を調査することで、これまで旧制高等学校を主たる対象としてきた高等教育機関への進学経路における入学者選抜制度史の研究を拡張し展開するものである。 旧制大学の時期に北海道には高等学校がなく、東北帝国大学農科大学(1907-1918年)は大学予科を附属していた。大学予科と同じく帝国大学への階梯にあった高等学校の選抜制度との比較を通して、大学予科の特徴を考察する。また、前史として札幌農学校(1876-1907年)の予科をとりあげ、帝国大学および大学進学経路といった高等教育機関の階梯の整備が進む中での、選抜制度の変遷や特徴を考察する。
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研究成果の概要 |
東北帝国大学農科大学大学予科(1907年~1918年)の入学者選抜試験の試験制度と実施内容を調査し、志願者資格、試験日程、科目、場所、志願者数・入学者数、合格基準点の変遷や、高等学校無試験検定規程の適用過程をとりまとめた。また、高等学校長会議についての調査により、会議において、高等学校の選抜試験に関わる日程・科目・合格基準点・『官報』への入学許可者掲載方法等の諸事項の他、東北帝国大学農科大学大学予科の試験日程に関する決議をおこなっていることを確かめた。あわせて、予科卒業者の回想記事や自伝を調査して志望動機や受験生活に関わる記述を収集し、志願者側の進路決定の過程に関する分析をおこなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
旧制高等学校の入学者選抜試験に関する研究は膨大にあるが、類似した教育階梯にある大学予科に関するものはほとんどみられない。東北帝国大学農科大学大学予科(1907年~1918年)の入学者選抜試験の制度と実施内容をとりまとめたことにより、その一端を明らかにした。また、高等学校長会議への参加状況と決議事項の調査を通して、東北帝国大学農科大学大学予科の入学者選抜試験について、高等学校と関わらせて論じる妥当性を得た。本研究により、従来は高等学校を対象としてきた高等教育機関への入学者選抜試験制度史の研究を、大学予科を含めて拡張し展開するものと考える。
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