研究課題/領域番号 |
19K14089
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
市川 秀之 千葉大学, 教育学部, 准教授 (70733228)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | クリティカル・ペダゴジー / 動員 / 民主主義 / エージェンシー / 精神分析 / ラディカル・デモクラシー / エイジェンシー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、動員を核とする民主主義教育の理論として、クリティカル・ペダゴジーを描き出すことを目的とする。従来、動員は否定的なものとして捉えられ、教育とは関係すべきではないと見なされている。本研究ではこうした見方から距離を取り、動員としての教育の過程、および諸個人が能動的に行為する能力を確保するための理路の探究を行う。これにより、民主主義の担い手の育成における動員の意義と内実を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、動員の民主主義教育論としてクリティカル・ペダゴジーを解釈することを目指した。具体的には、歴史の記憶によって動員を行おうとしていること、それがクリティカル・ペダゴジーが依拠するラディカル・デモクラシーと接続しうることを明らかにした。また、動員の対象となる学習者が、抵抗する主体となりうるために求められる理路について、精神分析に依拠してパウロ・フレイレの論を読解している研究を用いて明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題の成果が有する最大の意義は、クリティカル・ペダゴジーが傾向として有していた動員の内実を詳細に探究し、これまで当該分野で十分に検討されてこなかったこの概念を組み込んだ上で、民主主義教育論を提示した点である。これは、熟議民主主義論などのはじめとする、理性的主体による合理的行為を念頭に置いたものとは別の民主主義教育論を提示し、多様な民主主義教育実践を解釈・開発するための視点を整備したという点において、学術的にも社会的にも意義があるものと考えられる。
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