研究課題/領域番号 |
19K14094
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
古市 直樹 高知大学, 教育研究部人文社会科学系教育学部門, 准教授 (00823882)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | 授業研究 / ジョイント・アテンション / 空間 / 行為 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、校内授業研究会の事例をジョイント・アテンション(以下JA)に着目して検討するための理論的な枠組みを明らかにすることである。JAとは、特に、二者が同じ物を連鎖的に注視することである。 既に実証したことは、授業中のJAに着目すると授業中の言語(音声言語や文字言語)の生成過程と言語を扱う行為(会話や読み書き)の生成過程とが一体として検討されうるということである。本研究では、ここで検討対象を授業から授業研究会に変えるとどういえるかが分かる。学校現場等における教師教育の事例を、発話内容や筆記内容にだけでなく、行為や行為を構成している身体と空間にも着目して精緻に検討することを展望している。
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研究実績の概要 |
本年度も感染対策の必要性のため出張等に支障が生じ、主に文献に基づいて理論的検討を実施した。研究の基礎をなす諸概念そのものについても、関連する新旧の文献を照らし合わせてあらためて理論的な整理を行った。また、校内授業研究会においてジョイント・アテンションがどのような文脈の中でどのように機能しうるかということについて、校内研修に関する先行研究で扱われている近年の校内授業研究会の様々な実施形態を想定して作業仮説を吟味した。 上述のような検討を通じて、教材やアプロプリエーションや社会的アフォーダンスや共同行為の諸相のとらえ方についても再検討を行い、文字言語と音声言語の関係、読み書きと会話の関係を分析する上で理論的な枠組みをどのように準備すればよいかについて考察を続けた。教師たちによる実践的研究の基礎をなす認識論や科学論、教育内容や教育方法の組織的構成、学校における学びの物理的環境、そのほか校内授業研究会に関する問題圏をなす幾つかのテーマについても理論的検討を続けた。教師の注視や視線に着目して教師の関心や認識や思考について検討している先行研究の成果にも鑑み、とりわけ、小グループにおける会話の形態を幾つか想定しながら理論的な整理を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度も感染対策の必要性のため出張等において支障が生じた。
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今後の研究の推進方策 |
校内授業研究会の事例をジョイント・アテンションに着目して検討するための理論的枠組みを構築するという当初の目的に基づいて、可能な範囲で実地研究を重ねる。
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