研究課題/領域番号 |
19K14100
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
|
研究機関 | 長野県立大学 |
研究代表者 |
寺川 直樹 長野県立大学, 健康発達学部, 講師 (50801990)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
|
キーワード | ヘルダー / 人間形成 / 人間性 / 多文化共生 / 自己(感情)移入 / 共感 / 道徳教育 / 個性 / 自己移入(感情移入) / 触覚 / 人間(性)形成 / 〈人間性‐個性〉関係 / 対立の一致 / 〈普遍‐特殊〉関係 / 人間性形成 / 〈自―他〉関係 / 感情移入 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、多文化共生を実現するための鍵として、すべての人間の共通点たる人間性というキーワードに着目し、(1)人間性とは何か、また(2)その人間性はいかにして育れるのか、そして(3)その人間性を育むことを通じてどのようにして多文化共生を実現していくのか、という3点について考察する。その際、現代の多文化共生論の基礎をなし、人間性の育成について探究した18世紀ドイツ新人文主義の思想家J.G.ヘルダーの思想を手がかりとして考察を進めていく。
|
研究成果の概要 |
本研究では、ヘルダーの人間性形成思想をもとに、以下の3点を明らかにした。第一に、(普遍的)人間性は個性と対立しながらも相即的関係にある。こうした観点をふまえることではじめて、多文化共生が本来的な意味で実現可能となる。第二に、その実現のためには、感情移入・共感が重要な役割を担っている。そして第三に、今日の多文化共生論およびその実現に向けた現代日本の道徳教育は、ヘルダーの人間性形成思想によって理論的に基礎づけられることでその真価を発揮しうる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヘルダーの人間性形成思想のうちに多文化共生論や感情移入(共感)論の萌芽を見いだす先行研究は確かに存在する。しかしその両者を、さらには道徳教育をも結びつけて体系化しその現代的意義について問う研究は存在しなかった。そのため、こうした視点に立脚して考察を進めた点に本研究の学術的意義がある。また、その社会的意義は、現代の多文化共生論およびその実現に向けた現代日本の道徳教育をヘルダーの人間性形成思想の観点から理論的に基礎づけた点にある。
|