研究課題/領域番号 |
19K14106
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
斉藤 仁一朗 東海大学, ティーチングクオリフィケーションセンター, 講師 (80756031)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | コア・カリキュラム / ヴァージニアプラン / 教師教育 / 地域への受容 / コアカリキュラム / 中等教育 / 米国社会科教育史 / 学校図書館 / アフリカ系アメリカ人 / 教科学習 / 教師 / 教科 / シティズンシップ / 民主主義 / カリキュラム / 市民性教育 / アメリカ教育史 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、市民性教育カリキュラムにおける教科の役割や必要性を明らかにすることを目指している。その際に、米国の市民性教育としての理念を掲げつつ、コアカリキュラムが成立していった、1930~50年代の主要なカリキュラム案とその理論的背景を比較検討する。この分析を通して、市民性教育のカリキュラム開発における「教科」という枠組みの役割についての論争点や、分析枠組みを得ることを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、1930年代~40年代の米国においてコアカリキュラムが成立した時期を考察してきた。その際に特にヴァージニア州の事例に注目して考察をしてきた。本研究の成果は主に以下の二点に集約できる。第一は、コアカリキュラムを論じる際に、教科領域や教師の教科の専門性を重視する視点が、考慮されていた点である。この点はとりわけ中等教育で見られる。第二は、教員養成と一体となる形でカリキュラム開発が行われている点である。また現在、コアカリキュラムとアフリカ系アメリカ人の教育との関係性や、コアカリキュラムと学校図書館の関係性についても、現在資料を収集したうえで、考察を行っている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
以下の二点を挙げることができる。一点目は、教科融合的なカリキュラムを実施するための運営体制や教師教育の体制についての一定程度の知見が得られる点である。二点目は、戦後日本のカリキュラム改革への示唆をもたらす点である。先行研究に欠けているのは、ヴァージニア・プランに関わる州関係者と実践者の双方に見られる現実主義的な対応や運用に関する視点ではないか。ヴァージニア・プランから分かるように、どんな大胆な改革案も実施するのは学校・教師であり、そこでの受容を促すための現実的な調整プロセスや妥協策が必要となる。本研究成果はそのような視点への知見や示唆を促せると考える。
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