研究課題/領域番号 |
19K14137
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 名古屋女子大学 |
研究代表者 |
佐々木 基裕 名古屋女子大学, 文学部, 講師 (90780560)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ニュー・アカデミズム / 現代思想 / 知識社会学 / 学際性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、日本の人文・社会科学における「学際性」の事例として「ニュー・アカデミズム」現象に着目し、大学大衆化状況以後の日本の学術知およびその背景としての学術界の構造について検討する。理論・思想としての「学際性」について、思想雑誌等の媒体において、「現代思想」が受容・展開された過程を跡づける。また学者・研究者の「学際性」について、「ニュー・アカデミズム」現象で活躍した学者・研究者たちの活動を整理する。
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研究実績の概要 |
本研究は,日本の人文・社会科学における「学際性」の事例として「ニュー・アカデミズム」現象に着目し,大学大衆化状況以後の日本の学術知およびその背景としての学術界の構造についての検討を目的としている. 本来のコロナ感染拡大による出張制限等のため、本来の研究期間においては実施可能な手法に絞った研究活動を遂行し,期間を延長して出張調査を計画した. しかし2022年度中も東京方面への出張調査に制限があり、出張調査を通じた資料収集が十分に実施できず,昨年度に引き続いて「ニュー・アカデミズム」における研究者のメディア戦略については検討の域に至らなかった. そこで,既に実施済みの調査内容を基にした研究発表や論文執筆を進めた.プレ「現代思想」「ニュー・アカデミズム」に該当する学際的な知が,既存のアカデミズムに対して与えた影響について,各学界がその影響をどのように専門知として位置づけているかを事例的に検討する研究を進めた.具体的には,社会学界以外で「社会学」の影響として受容されている言説のうち,学会における専門知としての社会学とは異なるルーツを持つものについて,その受容過程と後の現在における学説的な整理を行った.そうした研究について長谷正人(2006)が指摘した,「理論的水準の高さ,それに若い研究者,学生,論壇ジャーナリズムへの圧倒的で持続的な影響力」は,単一の学界内のみならず,学際的な学術領域において,あるいはそこにおいてより顕著にあらわれていたことが示唆される. そのため,研究機関を更に1年間延長し,出張調査を通じた資料調査を来年度に実施する計画を立てた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
アカデミズムにおける「現代思想」受容およびアカデミック・ジャーナリズムにおける「現代思想」受容については,2021年度までに計画していた範囲での資料収集を終えている. しかし計画を延長した目的である、「ニュー・アカデミズム」における研究者のメディア戦略の検討については、夏以降に予定した出張調査のほとんどが,コロナの影響による出張制限および自粛により制限された.そのため,延長した目的が達成できていない.
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今後の研究の推進方策 |
計画を更に1年延長し,目的としていた出張調査を実施する. 5類感染症以降により出張調査の制限も大幅に緩和されることが予想される.そのため,本年度中に計画が完了する予定である.
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