研究課題/領域番号 |
19K14144
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 九州大学 (2022) 独立行政法人大学入試センター (2019-2021) |
研究代表者 |
花井 渉 九州大学, 人間環境学研究院, 准教授 (60783107)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 高大接続 / 大学入学者選抜 / イギリス / 資格認証 / 国際教育 / アドミッションオフィサー / 公平性 / 国際バカロレア / アカデミック教育 / 職業教育 / IBCP / SDGs / 探究学習 / 資質・能力 / アドミッション・オフィサー / 専門性開発 / 資格認証評価 / 質保証 / 大学入学者選抜制度 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、国内外からの多様な学習背景を持つ生徒の円滑な高大接続を推進及びその質保証制度の実態と課題を明らかにすることである。 本研究では国内における多様な資格の整理、審査、認証評価を通じた高大接続を試みているイギリスの制度に着目して考察する。それにより、今後日本において現在進められている高大接続改革における多面的・総合的な評価に基づく高大接続制度を設計する上での示唆を得たい。さらに、今後労働人口が減少する中で、海外からの職業資格を利用した労働市場への参入の際に、本研究で明らかにしようとしている資格認証評価制度は、各資格の真価を認証し、高度人材を獲得や確保を考える上でも重要となる。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、イギリス(主にイングランド)における多様な学習背景を持つ生徒の高大接続制度及びその質保証の実態と課題を明らかにすることである。多様な学習背景をもつ生徒の大学入学者選抜について、イギリスでは2004年にシュワルツ報告が公表されて以降、その中で示された公平なアドミッションのための5つの原則に基づき、アドミッションオフィサー(専門的な入試担当者)の配置や「文脈を考慮したアドミッション」を通じた、合理的な配慮や学力評価のみにとどまらない、潜在能力の評価を通じた選抜が強調されている。これらを通じて多様な学習背景をもつ生徒の大学入学者選抜の公平性を担保していることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を通じて得られた知見として、多様な学習背景をもつ生徒の大学入学者選抜を考える際に、まず制度自体の公平性や透明性を考えることが重要であるという点である。イギリスでは、シュワルツ報告の中で、公平なアドミッションのための5つの原則とガイドラインが定められ、国としての方針が示されている。これにより、アドミッションオフィサーが配置され、多様な資格を認証するための資格枠組みや認証機関が確立され、資格情報の収集分析が行われるようになった。これらの点からも公平なアドミッションのための国としての指針を示すことで、各大学の大学入学者選抜の改善を促し、より多様な学生の受け入れが可能になるのではないかと考える。
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