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夫婦間コペアレンティングの実践に必要な要因の検討

研究課題

研究課題/領域番号 19K14146
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分09030:子ども学および保育学関連
研究機関茨城大学

研究代表者

大島 聖美  茨城大学, 人文社会科学部, 准教授 (00710089)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワード親チーム / 夫婦コペアレンティング / 幼児期の子ども / 夫婦 / 半構造化面接 / M-GTA / 修正版グラウンデッド・セオリー / 子育て / コペアレンティング / 育児 / 夫婦関係 / 家事育児分担 / 未就学児 / 親子関係
研究開始時の研究の概要

本研究では、夫婦はどのようにお互いのペアレンティングを調整しているのかを明らかにすることを目的とする。まず研究Ⅰとして、未就学児の子どもを持つ夫婦にインタビュー調査を行い、夫婦がペアレンティングを調整していくプロセスを検討する。続いて研究Ⅱでは、研究Ⅰで明らかとなった夫婦それぞれのペアレンティングに関する意識や行動が夫婦間コペアレンティングの実践に影響するかどうかについて、質問紙調査を用いて検討する。

研究実績の概要

研究Ⅱの「夫婦コペアレンティングに影響を与える要因の検討」の質問紙調査の予備的調査として既存のコペアレンティングの構成要素から「阻害」の要素を抜き,夫婦が親として連携し,まるでお互いがお互いのチームの一員であるように感じることを「親チーム感」と定義し,親チーム感尺度の作成を試みることを目的に,幼児期の子どもを持つ夫婦59組に対し,質問紙調査を実施した。その結果,9項目1因子の尺度が見出され,信頼性が確認された。デモグラフィック変数と親チーム感尺度との関連を検討したところ,夫の年収,夫の週平均勤務日数,妻の就業の有無が親チーム尺度と関連していた。次に,夫の家事育児分担の程度と親チーム感尺度との関連については,夫が園の行事に参加する割合が多いほど,夫妻ともに親チーム感を感じるという相関が見られた。最後に,子どもへの感情と親チーム感尺度との関連については,夫が子どもとの関係が良好であると認識し,妻が子どもを育てやすいと感じていることが,親チーム感と関連していた。
しかし,この予備調査では妥当性を検証することができず,内容的妥当性についても十分とは言えない結果となったため,再度親チームの程度を測るビネット項目を作成する研究を実施した。その研究では,親チーム感と関連すると考えられる,夫婦ペアレンティング調整尺度や結婚満足度,感応的協働性尺度等との関連を検討することとした。現在その研究では,これらの変数と一定の相関が見られており,今後更なる分析を実施していく予定である。本研究の意義は,コペアレンティングという大変多義的な概念の中から,親がチームとして一緒に協働しているというポジティブな感覚を取り出し,それらを測る項目やその感覚と関連する要因を明らかにすることにより,ストレスの多い幼児期の子どもを持つ親が少しでも家庭内のストレスを低減するための要素を見出すことである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍のため、学内の授業のオンライン化準備に時間がかかったことと、研究施設を予定通りに使用できなかったため、十分な文献調査を進めることができなかった。そのため、やや遅れていると評価した。

今後の研究の推進方策

すでにインターネットでの調査を実施することができた。今後はSPSS等のソフトを使用して,迅速に分析を実行する予定である。さらに今後の迅速な論文化に向けて,研究補助者の雇用も検討したい。

報告書

(5件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2024 2022 2021 2020 2019 その他

すべて 雑誌論文 (5件) (うちオープンアクセス 4件、 査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 親チーム感尺度作成の試み2024

    • 著者名/発表者名
      大島聖美・数井みゆき・神永直美
    • 雑誌名

      茨城大学人文社会科学紀要

      巻: 3 ページ: 179-187

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 夫婦が親チームとなっていくプロセス: 幼児期の子どもを持つ夫婦を対象とした質的研究2022

    • 著者名/発表者名
      大島聖美・鈴木佳奈・西村太志
    • 雑誌名

      発達心理学研究

      巻: 33 ページ: 25-39

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書 2021 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 大学生向け夫婦コミュニケーション・スキル促進プログラムの作成2021

    • 著者名/発表者名
      大島聖美
    • 雑誌名

      教育学部紀要(教育科学) = Bulletin of the Faculty of Education, Ibaraki University. Educational science

      巻: 70 ページ: 459-469

    • NAID

      120007004522

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 夫婦関係満足度に影響する要因の時点間差異 ―1999年と2008年の比較―2021

    • 著者名/発表者名
      大島聖美
    • 雑誌名

      教育学部紀要(人文・社会科学・芸術) = Bulletin of the Faculty of Education, Ibaraki University. Cultural & social science

      巻: 70 ページ: 133-149

    • NAID

      120007004417

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] Developing an Intervention Module to Enhance Japanese College Students' Empathy for Their Parents2021

    • 著者名/発表者名
      Kiyomi OSHIMA, Noboru IWATA
    • 雑誌名

      茨城大学全学教育機構論集(大学教育研究)

      巻: 4 ページ: 91-105

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] 親チーム感と夫の育児家事時間・子どもへの感情との関連2024

    • 著者名/発表者名
      大島聖美・数井みゆき・神永直美
    • 学会等名
      日本発達心理学会第35回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 夫婦が育児家事分担の葛藤に向き合う過程2020

    • 著者名/発表者名
      大島聖美・鈴木佳奈・西村太志
    • 学会等名
      日本発達心理学会第31回大会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] Developing a Co-parenting education program: Examination of long-term effects.2019

    • 著者名/発表者名
      Kiyomi Oshima
    • 学会等名
      Parenting Among Asians: 2019 Regional Workshop of the International Society for the Study of Behavioral Development (ISSBD)
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [備考] 親チーム感尺度作成の試み

    • URL

      https://rose-ibadai.repo.nii.ac.jp/records/2000786

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-12-25  

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