研究課題/領域番号 |
19K14152
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
|
研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
安部 孝文 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (30794953)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 身体活動 / 体力 / 子ども / 社会環境 / 環境 / 疫学 / 学校 / スポーツ・運動 / 縦断研究 / 幼児期 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、欧米では、学力にとどまらず身体活動・体力についても、両親の収入や学歴といった社会経済的な要因や居住地近隣の運動施設など物理的環境要因の影響で格差が生じていることが報告されている。本研究では、日本の子どもの身体活動や体力に格差を生み出すメカニズムを明らかにするために、地域全体の子どもを包括的にモニタリングするシステムを構築し、 ①子どもの身体活動に影響する社会経済的要因および物理的環境要因は何かを検証する。そして、ここで得た成果をもとに、②体力に与える影響を長期的に検証することである。身体活動・体力の格差を生み出すメカニズムを明らかにすることにより、公共政策に資するエビデンスを構築する。
|
研究成果の概要 |
本研究の目的は、日本の子どもの身体活動や体力に格差を生み出すメカニズムを明らかにするために、地域全体の子どもを包括的にモニタリングするシステムを構築し、1)子どもの身体活動に影響する社会経済的要因および物理的環境要因は何かを検証する。そして、2)体力に与える影響を長期的に検証することである。全数調査に基づく本研究の成果は、小中学生の中高強度身体活動の実施に、社会経済・物理的環境要因として居住する地域の人口密度や教育到達状況が長期的に関連することが示された。さらに、幼児期の身体活動に施設種類の違いは見られなかったが、幼児期に獲得した体力は、小学校高学年まで長期的に関連することが明らかとなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
身体活動が体力の獲得に重要であることは、様々な研究から明らかとなっている。しかし、日本の地域レベルの子どもの身体活動量は不明であり、欧米で報告されているように社会経済・物理的環境要因が子どもの身体活動へ影響するか長期的な関連は検討されていない。また、体力への長期的な影響も十分に検証されていない。そこで、本研究は、地域全体を包括的にモニタリングし、上記の課題を検証した。その結果、居住する地域の人口密度・教育到達状況が身体活動実施に影響しており、さらに幼児期の体力が小学校高学年まで長期に影響する可能性が示唆された。本知見は、子どもの身体活動・体力格差是正に向けた教育政策の一助になると考えられる。
|