研究課題/領域番号 |
19K14156
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 帝京大学 (2020-2021) 十文字学園女子大学 (2019) |
研究代表者 |
呂 小耘 帝京大学, 教育学部, 助教 (30813125)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 幼児の発話 / 読み聞かせへの参加 / 絵本の捉え方 / 保育者の専門性 / 読み聞かせ場面の展開 / 幼児の絵本の選び方 / 活動中のやりとり / 自発的に絵本を読む行為 / 絵本の楽しみ方 / 絵本の読み聞かせ / 幼児と絵本の関わり / 質的研究 / 絵本選び / 絵本の貸し出し / 幼児同士のやりとり / 保育者の認識 / 集団の読み聞かせ / 幼児の参加の仕方 |
研究開始時の研究の概要 |
5歳児期は幼児教育から小学校へ移行するため重要な役割を担っているが,幼小接続カリキュラムにおける言語活動の役割については不明確な点が多い。 本研究は第1に,幼稚園の5歳児クラスで日々行われている絵本や物語の読み聞かせ場面を観察し,幼児はどのように聴いているか,保育者はどのように援助しているかを明らかにする。そして第2に,読み聞かせ場面における保育者の専門性の定義並びに専門性の発達を促すサポート体制を,保育者の語りから明らかにする。 よって,保育実践での読み聞かせ場面における質の向上のための指標を提供し,さらに幼児期のアプローチカリキュラムにおいて読み聞かせ活動に関する具体的な指導法を提言できる。
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研究成果の概要 |
本研究では、5歳児クラスの絵本や物語の読み聞かせ場面に着目し、幼児たちの参加の仕方とその変容、及び保育者の援助とその専門性を検討した。2年間にわたって、2つの5歳児クラスの幼児たちを観察し、幼児たちは「読前」「読中」「読後」という3つのプロセスにおいても発話が見られた。2名の保育者は以上の3つのプロセスを意識し、場面を展開しているが、具体的な援助の仕方が異なっていた。さらに、経験年数の異なる保育者たちに対してインタビューを行い、保育者の語りから絵本や絵本の読み聞かせ場面の捉え方、今の捉え方に至るきっかけについて検討し、経験年数によってその捉え方が異なることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、これまであまり明らかにされてこなかった保育現場の絵本の読み聞かせ場面における幼児たちの発話を縦断的に観察し、5歳児クラスの状況や変化を明らかにした。また、保育者の日々の絵本の選び方、絵本や絵本の読み聞かせ場面の捉え方を検討した。経験年数によって捉え方の違いが示唆されたことから、保育者の専門性向上のための知見を提供できたと考える。集団の絵本の読み聞かせ場面は静かな環境ではなく、多声な環境だと示唆されたことから、保育者がその場面を展開する仕方、幼児の発話に対応する方法、さらに絵本の読み聞かせ場面に限らず、絵本を他の活動や場面と繋げていくための視点を提供したと言える。
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