研究課題/領域番号 |
19K14164
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 福山大学 |
研究代表者 |
金平 希 (野津山希) 福山大学, 人間文化学部, 講師 (10550965)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 情緒応答性 / 親子関係 / 発達障害 / 自閉スペクトラム症 / 注意欠如・多動症 / 注意欠如多動症 / 母子関係 / 母子相互作用 / ASD / ADHD |
研究開始時の研究の概要 |
自閉スペクトラム症(以下ASD)児や注意欠如多動症(以下ADHD)児の母子関係支援について,臨床現場は,現状の母子相互作用の脆弱性のみならず強みを客観的に評価することで支援の糸口に繋がるのではないかと期待している。しかし,国内で実際の母子相互作用を客観的な指標で捉えた研究は少ない。そこで申請者は,欧米をはじめ様々な国で用いられている,強さと脆弱性双方の把握を可能にする母子間の情緒応答性(Emotional Availability:以下EA)に着目した。本研究では幼少期の母子関係支援が急務であるASD児およびADHD児とその母親のEAの特徴についてそれぞれ把握することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究は,注意欠如・多動症(以下ADHD)傾向および自閉スペクトラム症(以下ASD)の母子相互作用の特徴を明らかにするため,情緒応答性(Emotional Availability:以下EA)の観点から検討した。実際の母子相互作用場面を情緒応答性尺度(Emotional Availability Scales 4th;以下EAS4th)を用いてADHD傾向とASD,定型発達の母子のEAを評価し比較した。その結果,ADHD傾向とASDの母子のEAは定型発達より低いものの,一部,定型発達児の母親と同等の情緒的な質を保つことができている領域もあることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,対象者の人数が少なかったものの,ADHD傾向とASDの母子相互作用の特徴を情緒応答性という観点からわが国で初めて明らかにした。その際,母子のやりとりの困難な領域だけではなく,情緒的な質が保てている強みにも焦点を当てた。今後,EASを用いて母子の次元間の評価を行うことは,臨床現場における特定の感情や行動の質をターゲットとした介入の糸口を提供すると思われる。
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