研究課題/領域番号 |
19K14172
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
山岡 祐衣 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, プロジェクト助教 (20726351)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 子ども期の逆境体験 / レジリエンス / 貧困 / 物質的剥奪 / 地域活動 / 子どもの問題行動 / 問題行動 / 逆境体験 / 社会的発達 / 心理社会的発達 / ペアレンティング / 子ども / 発達 |
研究開始時の研究の概要 |
諸外国では、子ども期の様々な逆境体験(Adverse Childhood Experience: ACE)が成人期の健康問題にまで負の影響を与えることが報告されている。子どもは逆境体験だけでなく、保護的な要因からの影響も受けることにより、レジリエンス(回復力・逆境から立ち直る力)が促進されていくことも知られている。 しかし、国内では子ども期の逆境体験・保護的要因と発達との関係について十分には把握されていない。本研究は、小学校1年生を4年生まで追跡調査したデータを用いて、逆境体験を経験していたとしてもレジリエンスを高めることに繋がる、家庭・地域における介入策について提言を行うことを目指す。
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研究成果の概要 |
まず、東京都A区小学1年生の横断調査3年分(2015, 2017, 2019年、12,367人)を対象に、子ども期の逆境体験の中でも貧困・物質的剥奪と子どもの問題行動(SDQ total score)との関係を分析した。生活に関連した物質的剥奪と子どものニーズに関連した物質的剥奪は、行動問題に有意に負の影響を及ぼしていた。 次に、東京都A区小学6年生の横断調査(2020年、4391人)を用いて、保護要因となりうる地域活動への参加と子どもの問題行動との関係を分析した。2020年はコロナ禍で様々な行事が中止されていたが、お祭りへの参加は問題行動の低下と関連し、向社会性の向上と関係していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
子どもの発達・問題行動に影響を与えうるのは、リスク要因(子ども期の逆境体験、貧困・物質的剥奪など)だけでなく、保護要因(親や地域との関わり)もあり、本研究ではpopulation-basedなデータを用いて、その関係を分析することができた。特にコロナ禍でも、地域活動への参加が保護的な効果があったことは新規の知見であり、貧困や物質的剥奪などのリスク要因を軽減させる介入だけでなく、保護的要因を増やすような予防的な介入策も重要である。
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