研究課題/領域番号 |
19K14180
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
|
研究機関 | 聖徳大学 |
研究代表者 |
齋藤 有 聖徳大学, 教育学部, 准教授 (60732352)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 養育者の絵本選択 / 子どもの気質 / web調査 / 観察・面接調査 / 絵本選択の発達差 / 養育者 / 絵本選択 / 絵本選択行動の規定因 / 子育て効力感 / 絵本選択と読みの質の関連 / 絵本選択の規定因 / クラスタ分析 / 絵本選択と読みの関連 / 絵本選択理由 / 子どもの発達・興味 / 絵本を介した相互作用 / 子どもの発達 |
研究開始時の研究の概要 |
養育者と子どもの絵本を通したやりとりが子どもの発達に有用であることは広く認知されているが、そのやりとり以前にある、養育者の絵本選択行動の実態や意味については十分明らかでない。そこで本研究は、養育者の絵本選択行動の実態とともに、それが子どもとの絵本を介したやりとりの質にどう関連するのかを明らかにすることを目的とし、乳幼児をもつ養育者を対象とした質問紙調査や面接調査、観察調査を実施する。
|
研究実績の概要 |
本研究は、養育者の絵本選択の実態や、絵本選択が絵本を介したやりとりの質とどのように関連するのかを明らかにしようとするものである。令和5年度は、令和3年度に実施したweb調査[対象は全国の長子が0-5歳児の母親300名]のデータ(以下、令和3年度データ)で絵本選択に対する意識と子どもの気質(行動特徴)との関連を分析・検討するとともに、新規にweb調査と観察・面接調査を実施した。 まず、令和3年度データより、0-5歳児の母親は全体として絵本選択にポジティブな意識をもっているが、絵本選択に難しさも感じており、特に0歳児の母親は「絵本はたくさんあってどれを選んで良いか分からない」という意識が高いことが明らかになった。また、絵本選択の意識は子どもの気質、特に4-5歳児ではSDQ尺度で示される多動等の子どもの困難さが、絵本選択の負担感と関連することが明らかになった。これは、絵本選択は絵本を介したやりとり同様、日常の文脈に埋め込まれた活動であることを示唆しているといえる。 新規調査では、絵本選択や絵本を介したやりとりの質について、年齢以外の要因をより詳細に検討するため、長子が3歳児の母親に限定して行った。web調査では、絵本を選んだり読んだりする際の意識や行動の他、子育て以前からの絵本好意度や絵本に関する知識(大竹他,2019)、絵本選択が子どもや育児について省察する機会になっている可能性があると考え、子育てに関する省察尺度(朴・杉村,2009)を項目に含めた。観察・面接調査は、web調査の回答者のうち、同意の得られた7名(子の性別は男児3名、女児4名)の協力を得て実施した。今後、これらのデータ分析を行うとともに、同一対象者に再度web調査を実施して、絵本選択と絵本を介したやりとりの質の関連や、その発達的変化について検討していく予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新規にweb調査および観察・面接調査を実施できたものの、そのデータ分析や成果発表ができていないため。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は、成果発表をしながらデータ分析を進めていく予定である。成果発表とそこでの議論を通してデータの分析方法や考察の視点などさらに深めていきたい。
|