研究課題/領域番号 |
19K14182
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
横山 草介 東京都市大学, 人間科学部, 准教授 (60803484)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | ヴィジュアル・ナラティヴ / ナラティヴ / 質的研究 / 保育実践 / イメージ描画法 / 省察 / 保育者 / 保育の質 / ヴィジュアルナラティヴ / アセスメント / リフレクション / 保育カンファレンス / 教育実践 / 実践 / 保育 |
研究開始時の研究の概要 |
保育の質保証や質改善を巡る研究は、保育実践の言語化を前提に敷くという意味において言語の使用に重心をおいて展開してきた側面がある。だが、保育実践の言語化を前提とするリフレクション研究においては、言語による意味づけが困難な事象を如何に取り扱うかといった課題や、現職の保育士においては実践の言語的な意味づけに負担を覚えるケースもあるという課題が見出された。こうした現況に対し、本研究では保育実践の省察と改善に関わるアプローチにヴィジュアル・ナラティヴの考え方を導入することによって、言語とは異なる手法によって実践の省察と意味づけを行う手法を開発し、その効果を言語による実践の省察との比較において検証する。
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研究成果の概要 |
本研究は保育実践の省察と改善に関するアプローチに(a)ヴィジュアル・ナラティヴの方法論を導入し、(b)言語とは異なる方法によって保育実践の省察を行う手法を開発し、(c)その有効性を保育所への試験的導入とフィールド調査によって検証することにあった。本研究を通して視覚的なイメージを媒体としたリフレクションにおいては、(1)同僚間の保育実践についての信念や価値観のイメージレベルでの共有の円滑化がなされ、加えて(2)対象と言葉との一義的な結びつきを旨とする言語とは異なり、視覚的なイメージの内包する多義性、保育者間の保育実践についての多層的な対話を誘発することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
保育実践の省察に関する従来アプローチは「実践の言語化」という観点において言語の使用に重心を置いて構想されてきた側面がある。しかしながら、実践の言語化を前提とするリフレクション研究においては、言語による意味づけの困難な出来事をどのように掬いあげるかといった課題や、現職の保育者においては実践の言語的な意味づけに負担を覚えるケースもきかれてきた。こうした課題に対し本研究は、保育実践のリフレクション過程に視覚的な図像イメージを介した実践の意味づけと省察を行うという方法論(ヴィジュアルナラティヴアプローチ)を導入することによって、言語の使用に重心を置いてきたリフレクション研究の動向に新たな視野を拓いた。
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