研究課題/領域番号 |
19K14194
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 近畿大学九州短期大学 |
研究代表者 |
垂見 直樹 近畿大学九州短期大学, 保育科, 教授 (10581473)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | インクルーシブ保育 / 事例研究 / 子ども理解 / 保育者のまなざし / 保育者の行為 / 保育者の信念 / 前向きな態度 / 保育者の経験 / 保育者 / 経験 / 信念 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、多様な子どもの存在を前提としたインクルーシブな保育の質的向上を目指すため、保育者(保育士・幼稚園教諭・保育教諭)に注目する。そして保育者が、インクルーシブ保育に「前向きな態度」をもつ条件を明らかにすることを目的とする。 インクルーシブ保育の実現には、保育者の「前向きな態度」が重要である。しかし、海外の学校現場においても、教師がインクルージョンに対し「中立か、消極的な態度」を有しているとの報告がある。障がい児との「統合保育」の経験の蓄積のある保育現場に着目し、いかにしてインクルーシブ保育に「前向きな態度」が形成されるか?を解明する。
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研究成果の概要 |
海外ジャーナルにおけるインクルーシブ保育に関連する文献をレビューした。障害児のみを対象とした日本の研究と異なり、文化的・言語的マイノリティなど多様な対象を含んでおり、日本における障害児保育への傾斜との差異を見出した。 また調査研究においては、インクルーシブ保育に「前向きな条件」について、組織文化など組織全体を射程に収めることの有効性を見出した。また、子ども像を不断に刷新する「まなざしの可塑性」が保育実践を再構成する契機となり、インクルーシブ保育が、定型発達児向けの実践を温存するような見かけ上のインクルーシブ保育を解体する批判的契機となることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は、インクルーシブ保育に「前向きな態度」の条件が組織的条件に左右されるという仮説を質的な調査研究から見出したことである。具体的には、子どもの主体的な活動とインクルーシブ保育実践との親和性の高さに着眼する視点を導出した。また、インクルーシブ保育研究の今後の課題を文献研究から抽出することで、後続研究に寄与し得る成果を得た。
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