研究課題/領域番号 |
19K14202
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
川崎 弘作 岡山大学, 教育学域, 准教授 (80710805)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 人間性 / 知的謙虚さ / 科学の本質 / 「理論」の構築過程に基づく学習指導 / 「法則」の構築過程に基づく学習指導 / 理科 / 小学校 / モデリング / 理論 / 法則 / 知的謙遜 / 真正の科学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,理科授業において「真正な科学」に基づく学習が人間性の涵養に有効であるか否かを明らかにすることである。この目的を達成するために,2019年度では,その学習過程の具体化と評価方法の検討を行う。2020・21年度においては,小学校理科において,同じ児童を対象に長期的に実践を行う。そして,2022年度において,2020・21年度の2年間,9単元に渡って収集したデータを基に質的・量的の両側面から効果検証を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では,小学校理科授業において,「真正な科学」に基づく学習が人間性の涵養に有効であるか否かを明らかにすることを目的とし,実践的に研究を展開した。具体的には,「真正な科学」に基づく学習として,科学において構築される知識としての「理論」と「法則」のそれぞれの構築される過程や性質の違いに着目した学習指導を考案した。なお,本研究では,理科における人間性として,「知的謙虚さ」という概念に着目し,研究を行った。 授業実践を行ったところ,「理論」の構築過程に基づく学習指導,「法則」の構築過程に基づく学習指導のどちらにおいても理科における人間性である知的謙虚さの育成に有効であることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,教科教育学界において,学力向上に偏向した教育観を,教科の成立基盤の確立のために人間性の涵養の視点から問い直そうという議論が活発に行われている。こうした動きは,教育基本法の第一章,第一条に掲げられている「人格の完成」の理念を,教科教育において実現することの重要性が再認識されたことに起因する。一方,将来的な社会的ニーズを鑑みても,今後ますます高度に科学技術が発達する社会を生き抜く子どもたちに対し,これらの科学や技術を適切かつ賢明に行使する健全な精神や態度を育む教育の重要性がかつてなく高まっている。 本研究の成果は,このような議論やニーズに貢献できるものである。
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