研究課題/領域番号 |
19K14226
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
|
研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
小泉 匡弘 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (80734839)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 実践知 / 教員養成 / 授業研究 / 技術科 / 熟練教師 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,教師の年齢構成は,大量退職・採用に伴って中堅層が極端に少ないアンバランスなものとなり,熟練教師の実践知が若手層へと伝承されないことによる学校力の低下が懸念されている。そこで,本研究では,技術科の熟練教師の実践知を表出し,未来の技術教育を担う教育養成課程の学生に実践知を伝承するための新しい授業研究方法を開発する。本研究の成果は,学生および教師が授業研究を通じて成長し続けるための基盤形成に寄与し,ひいては,学校教育に限らないあらゆる分野での人材開発につながるものと期待できる。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は,中学校技術科の熟達教師の実践知を表出し,実践知を教員養成課程の学生に伝承するための授業研究方法を開発することである。 これまでは,ウェアラブルカメラを用いた主観的な映像を活用した授業リフレクションを教員養成課程の中で行い,学生のリフレクションの内容と意味構造を明らかにした。その結果,学生が授業中に課題と感じる教育技術や教科内容を授業の文脈に沿って整理することができた。これについて論文化し発表した。 また,熟達教師の技術科授業における主体的・対話的で深い学びの実現を支える実践知について調査した。その結果,実践知を支える4つのスキルを表出し,これらの文脈における意味構造を明らかにした。これについても論文化し発表した。 一方,今年度は,教員養成課程の学生が授業業実践で感じる課題をデータベース化した。学生が模擬授業を行う際に,教師役の学生,学習者役の学生,参観者である熟達教師がウェアラブルカメラを装着して,授業中の主観的な映像を録画した。これらを統合したた映像をリフレクションの材料として活用し,教師役の学生の授業中の意図と,学習者役の学生の理解とのズレを基に,学生の模擬授業中に感じる課題を抽出した。このリフレクション時の映像を分析して整理することでデータベースを作成した。 今後は,データベース化した課題に対する熟達教師の実践知を支えるスキルを整理することで,世代間の実践知の継承を促進する方略について実践研究を行う。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
熟達教師へのインタビュー調査がCOVID-19により予定が少し遅れたが,研究は計画通りに進んでいる。
|
今後の研究の推進方策 |
学校での授業への参与観察とインタビューをセットで行うことで,短期間でより多くのデータ収集を行うことができる
|